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WindowsOSの歴史を振り返る

 私は新しいWindowsが出るたびに、無責任かつ過激なバッシングをする人がいることに眉をひそめています。WindowsはOSであり、OSを正しく評価するには、OSに関する知識と歴史に関する知識が必要です。それを踏まえずに、感想を超えて過激にバッシングする行為は、知性と品性を疑われる行為ではないでしょうか?しかしながら、Windowsの歴史に関する読みやすい資料がなかなかないのも事実なので、私が書くことにしました。
 先ずOSとは何かということを知らねばなりません。OSを簡潔に表現すると、ハードウェアを制御し、プログラマーに対して適切なサービスを提供するためのソフトウェアです。ハードウェアを制御すというところがポイントで、OSを正しく批評するにはハードウェアの状況を見なければなりません。OSの歴史はハードウェアの歴史とマッチしているといっても過言ではないでしょう。特にCPUの歴史との関連が深いです。それを踏まえて、Windowsの歴史を振り返ってみましょう。
 1978年インテルは16ビットCPU(アドレスバスは20ビット)の8086を1978年に発表しました。当時としては高性能な製品で、1Mバイトのメモリを操作できるようになりました。しかしこのCPUは、既存の資産を無効にしてしまいかねないものだったので、外部機器とのやり取りを8ビットに抑えた8088を1979年に発表しました。これにより、インテルのシェアが一気に高くなります。これが運命の始まりです。
 大型コンピューターのシェアが80%の超巨大企業IBMが、小型コンピューターに目を付けました。といっても、IBMからしてみれば、小型コンピューターはおもちゃのようなもの。本格的に経営資源を割くわけにはいかないと考え、マイクロソフト社(ビルゲイツ氏)にOS開発の依頼をしました。
 この時できたのが、初めてのWindowsであるMS-DOS(当時はPC-DOSと呼ばれていた)です。このOSは他社の権利を買い取り、改良する形で作成しました。何故ならば、IBMのPCの発売予定日が1981年ごろだったので、BASICコンパイラを販売していたマイクロソフト社でも、1年の期間でOSを0から開発する余裕がなかったのです。ちなみに、この買い取ったOSの元々の名前は86-DOSでした。
 MS-DOSの仕組みは極めてシンプルです。割り込みベクタテーブル、IO.SYS、MSDOS.SYS、COMMAND.COM、デバイスドライバ領域、ユーザー領域、VRAM領域にメモリを分けただけのものでした。ユーザーインタフェースもCUIでした。とはいえ、当時のOSとしては良いものです。
 MS-DOSのユーザーインタフェースが文字ベース(CUI)だったので、一般ユーザーは使いにくいものでした。そこで、GUIベースのOSをめざし、1985年にWindows1.0を発売しました。ただし、本当のところはOSというよりも、アプリケーションの1つでした。しかもGUIゆえに640KBの容量があったので、ユーザーが使えるメモリ容量は少ないです。なおかつ、メモリを節約するためにウィンドウを重ねることすらできませんでした。
 ウィンドウを重ねられなかったので、Windows2.0で拡張メモリ機能を使って、解決しました。これがユーザーの心をつかみヒットしました。しかし、CPUの進化は止まりません。インテルのCPUが進化するに従い、新しいOSを発売していきます。
 インテルは1982年に、メモリ容量16MB対応、プロテクトモードを有した80286を発売します。プロテクトモードというのは、セグメントと呼ばれる単位でメモリを区切り、その範囲内のデータを保護したり、マルチタスクを実現したり、仮想記憶を実現したりできます。非常に画期的な機能なので、マイクロソフト社は、プロテクトモード対応のWindows3.0を発売します。
 Windows3.0はMS-DOSの流れを受けていたので、ひとまずMS-DOSをリアルモードで立ち上げてから、改めてプロテクトモードで動くWineos3.0を起動する形でした。なぜこのような形でMS―DOSを残すのかというと、既存のお客様が引き続き、既存のアプリを使い続けられるようにしたかったからです。既存のお客様を大にする所が大成功のカギだと思います。
 Windows3.0の核となるのは、DOSX.EXE(32ビットCPUではWIN386.EXE)です。DOSX.EXEはセグメント機能を使いこなすために、セグメントに関する情報を管理したり、プロテクトモードに移動したり、権限を決定したりしていました。
 ここでいう権限とは、メモリにどれだけアクセスできるかを表す度合です。80286CPUは0~3の特権レベルをセグメント毎に設定できるようになっていました。この値が小さいほうが強い権限を持っていて、0はメモリのどこでも自由にアクセスできます。でもそれだと簡単にクラックされるので、普通のユーザーは権限が3になるように設定します。これをやっているのが、DOSX.EXEです。ちなみに、Windows3.0はWin16APIを使っていました。
 先ほどWIN386と書きましたが、Windows3.0は人気があったので、32ビットCPUである、80386が発売された1995年まで使われていました。Windows系開発者の中で有名な御三家、KERNEL,USER,GDIもこの時すでに存在していました。どうやらWin16APIができたときから居るようです。人気があったので、既存のお客様の要望に応えるために、16ビットと32ビットのハイブリッドOSになっていたのです。
 この当時の問題はセグメント方式が原因で発生する、通称「64KBの壁」でした。アドレスバスは増え続け、最大メモリ容量は増えたのですが、セグメントの使用で一度に64Kまでしかメモリを扱えませんでした。「64Kの壁」を破るために、32ビットCPUとそれに対応するWin9x系(95,98、ME)とWinNT系が登場しました。
 Win9x系は、Win3.x系の拡張モード(32ビットに対応するためのモード)にWin32APIを付与して作られたOSです。マイクロソフト社としても、本格に敵に32ビットCPUに移行したかったのですが、既存のお客様が持っている遺産を無視できなかったのです。一方、WinNT系は始めから32ビット主眼に作られたハイエンドなOSでした。
 Win9x系の特徴は仮想マシンマネージャ(VMM32.VXD)です。Win3.xにはOSを仮想的に作ることはできませんでした、Win9xではそれが可能でした。これにより、MS-DOS以来の資産に対応していました。また、仮想マネージャは、32ビットCPUの機能を使うための動作モードを以降や、メモリ管理などをしていました。これにより、まだ不安定さが残るもののWin3.xよりも安全なOSとなりました。ちなみに、Win9xでもMS-DOSから起動していました。
 先ほどWin9x系は「まだ不安定」だと書きましたが、その理由はWin16APIとWin32APIとの共存のための仕組みによるものでした。Win16とWin32はアドレスの扱いが異なります。また、仮想マシンもはっきりとわかれていませんでした。これらの理由により、どうしても不安定にならざるを得ませんでした。Windows95でよく再起動した思い出を持っている人は多いと思います。
 一方、WinNT系は始めから32ビットCPUを主眼に設計されており、仮想マシンも個々のアプリケーションごとに用意できました。これにより、Win9xよりも飛躍的に堅牢になりました。始めからこうすればいいというのは簡単ですが、当時の状況を考えると、既存のお客様を捨てることはできないので、仕方がないと思います。現実に商売している企業は、机上の空論とは違い、妥協も必要なのです。
 WinNT系にはもう一つ特徴があります。それは、オブジェクト指向を取り入れた事です。WinNT系はオブジェクト指向を目指して作られているので、カーネルの構造がはっきりと役割分担されています。この思想はWindows Vistaで成熟します。
 Windows Vistaは、オブジェクト指向OSが進化して、デバイスドライバもフレームワーク化されています。後で登場したWindws7の人気がありすぎて、批判されがちなVistaですが、OSを知っている人は、デバイスドライバの事を思い出し、無暗に批判しないでしょう。この時から、様々なサービスを提供する形へと進化しています。
 Windows7の事は記憶に新しいでしょう。Windows7では、さまざまなデバイスがサポートされるようになりました。例えば、センサー、タッチ操作、生体認証などです。Windows7からあらゆるデバイスにマッチするOSを目指していると思います。
 Windows8とWindows8.1は、みんな覚えているでしょう。では違いは分かりますか?意外と知られていないと思いますので、違いを重点にして説明します。Windows8はクラウド対応で、従来よりもネットワークを意識して作られています。また、パームトップ型PCの対応も意識されています。その為インタフェースが変わって、大バッシングされました。そして、Windows8.1でスタートボタンが復活して、そこだけが注目されています。でも、実のところ、カーネルのバージョンが上がっているので、それだけではありません。
 私が調べたところ、デバイスドライバレベルで多くの違いが見られました。タイマーが高精度になり、より快適な動作ができるようになりました。また、スリープ状態でも動くタイマーが追加されました。他にも細かくバージョンアップしています。カーネルのバージョン6.2から6.3へ上がったのは伊達ではないようです。さらに、最新のハードウェアに対応しています。
 私が注目しているのはWindows8で登場したWinRTです。オブジェクト指向OS+コンポーネント思考+サービス思考を実現するためのものでしょう。以前からマイクロソフト社は、OSを.NET化するといっていましたが、その試みが実現しつつあるのではないでしょうか?これから先もWindowsから目が離せません。
 纏めます。WindowsOSの批判は主に、移行期の製品を出す(Windows MEやWindows Vista)と、既存のお客様の事を考えていない(主にスタートボタンがない)です。しかしながら、CPUやハードウェアは常に進歩しており、Windowsに限らずどのOSも常に移行期です。Unix系OSも常に完成していません。人類が進化し続ける限り、OSが完成することないのです。また、既存のお客様の事を大切にしているからこそ、さまざまな努力と工夫を行い、OSを徐々にレベルアップさせています。マイクロソフト社の技術力ならば、互換性を無視した斬新なOSを作れるでしょうが、そうすると多くの既存のお客様が困ってしまいます。机上の空論を言うのは簡単ですが、実社会に存在する企業は、ハードウェアベンダーやお客様の事を考えつつ製品を作らねばならないのです。したがって、感想ならばいざ知らず、批判するときは、経営に関する知識とOSに関する知識を持ち、過去の歴史を踏まえながら意見するべきだと私は思います。
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テーマ : プログラミング
ジャンル : コンピュータ

Windows8のインタフェースは世間で言われているほど悪くない

 ヴァージョンが変わればよくあることですが、過剰にWindows8のインタフェースが悪いと報道もしくは噂されています。しかしながら、Windows95から全てのヴァージョンを使っている私は、Windows8のインタフェースはそれほど悪くないと思います。それどころか、良いと思います。
 既存のインタフェースに慣れた人が、インタフェースが変われば、違和感を覚えるのは当然です。ですから、Windows8のインタフェースに慣れないという意見もありだと思います。しかしながら、世間で言われるほど悪いものではありません、過剰に報道もしくは噂されていると思います。
 改めて基本から考えてみましょう。WindowsOSで何をしますか?大概の人は何らかのアプリケーション(ソフト)を使うと思います。ここでもう一つ質問です。よく使うアプリケーションは何個でしょうか?おそらく、多くの人は、10個ぐらいだと思います。それに加えて、通常頻繁に使用するアプリケーションはもっと限られています。
 10個のアプリケーションを使いたいだけならば、スタートスクリーンで表示すれば問題ありません。その瞬間から、よく使うアプリケーションが簡単に使えるようになります。これで何か問題ありますか?
 スタートスクリーンにて、右クリックして、アプリケーションを選び、ピン止めするだけでOKです。それ以外は特にすることがありません。Windows8のインタフェースは初心者向けでないという人もいましたが、初心者ならばすぐに好きなアプリケーションが使えれば問題ありません。また、既存ユーザーも好きなアプリケーションが起動できれば問題ありません。
 どちらかというと私は、以前のスタートボタンからメニューで選ぶ方式の方が嫌いです。それで、ショートカットキーを設定して、メニューを出さないようにしていました。そんな私は、Windows8になっても何も困りませんでした。私に限らず慣れた人ならばショートカットもしくは、それに準ずる行為(タスクバーに置くなど)ぐらいするでしょうし、Windows8が初めての人は違和感を覚えないと思います。
 有名なソフトウェアは毎回、何かを変更すると悪くなったと過剰に報道もしくは噂をされます。しかしながら、その多くは現実を反映したものではありません。噂に惑わされず、冷静にソフトウェアを評価しましょう。そうすれば、快適なPCライフがおくれると思います。

テーマ : ソフトウェア
ジャンル : コンピュータ

面白いWindowsの豆知識 スタートボタンは何故あった?

 Windows8でスタートボタンが廃止されたことは記憶に新しいです。では、何故スタートボタンはあるのでしょうか?この理由は意外と知られていません。その答えは、書籍 「Windowsプログラミングの極意 歴史から学ぶ実践的Windowsプログラミング! 」にて、マイクロソフト社の人が書いていました。
 ネタバレになるので要約すると、初めてパソコンを触る人は何をしていいのかわからないからだそうです。「とにかくこのボタンを押せ」というふうなGUIが必要だったので「スタートボタン」として用意したというわけです。多くの人人が、シャットダウン(PCの電源を切る)もスタートボタンにあるのを不思議に思っていたと思います。
 シャットボタンは「スタートボタン」ではなく「エンドボタン」ではないか?と思うところですが、初心者の人は何かを始めないといけないからスタートボタン内に用意したそうです。
 この話からわかるのは、マイクロソフト社はしっかりとユーザーを見ているという点と、初心者と使い慣れた人の意識の差は大きいという点です。私もシステム構築をしていて、ユーザーの意見には何度も驚きました。初心者の人は新鮮なものの見方をします。多角的に物事の見ることは重要ですから、非常に勉強になると考えています。実はそういった新しいものの見方を聞くのが、仕事上の密かな楽しみだったりします。
 スタートボタン1つにも物語があります。Windowsの歴史は面白いです。

テーマ : ソフトウェア
ジャンル : コンピュータ

新しいWindowsの使い方

 新しいWindowsが発売されるたびに、「インタフェースが変わったから移行したくない」という人が必ず出てきます。インタフェースは大事な要素ですが、それだけのために移行しないというのは勿体ないです。というのも、マイクロソフト社は、無暗に新製品を出しているわけではなく、ちゃんと良くなっているからです。操作法が少し変わったからと言って、新しい利益を捨てるのは実に勿体ないです。とはいえ、インタフェースが変わったら、心理的抵抗を覚えるのも無理はありません。移行方法を教えずに新しいものを使えというだけではいけないと思いますので、私が推奨している方法を書きます。
 インタフェースが変わったから、新しいものを使えないという人に対して私は、普段している操作を書き出してみる事を勧めています。無意識に色々やっているように思うでしょうが、実際に書き出してみると、意外と同じ操作しかしていないことがわかります。生活習慣には一定のパターンしかありません。
 次に、書き出した普段している操作に、新しいOSの操作方法を調べて書きます。これで準備は終わりです。そのメモ書きを印刷して、手元に置いとけば困りません。後は慣れです。2・3日もすれば文句を言っていたことが馬鹿らしくなるでしょう。
 これは物事全てに当てはまります。新しいものに抵抗感がある人は沢山います。しかしながら、何事もやらないで否定していては、得られる利益も逃します。新しい操作だからやらない。そういった文句は言いやすいのですが、世の中は常に変化します。変化に対して抵抗することは無意味です。そんなことをしている暇があったら、さっさと行動を起こした方が精神衛生上もよいでしょう。
 人は年を取るごとに、変化を拒む傾向があると言われています。しかしながら、どれほど個人が抵抗しても、世の中の変化は止まりません。ならば、変化を受け入れ、新しいものと古きものの両方を活かしましょう。前向きが一番です。
 思い出してください。貴方は無意識に子供の時から変化を繰り返しています。つまり変化を無暗に否定する行為は、子供時から変わらないのと同じです。子供の時から変化しないことに何の意味があるのでしょうか?このたとえで、変化を否定することの無意味さがわかると思います。変化を否定する時間があれば、変化を受け入れる準備をした方が有意義な人生を送れます。後ろ向きなことで時間を無駄にせず、前向きなことに時間を使いましょう。後で後悔しても遅いのです。

テーマ : ソフトウェア
ジャンル : コンピュータ

Winduws8がもたらすものはオンデマンドビジネス

 私はシステム屋としてWindows8に注目しています。その理由は、いつでもどこでも仕事ができる状態になる点を評価しているからです。今までのWindowsはデスクトップと組み込み(WindowsCE)で別れていました。それでシステムを開発する際に手間をかけていました。しかし、Windows8になるとその苦労もなくなります。これにより開発コストを下げられ、より場所を選ばない形態のシステムを考えられるようになります。
 デスクトップOSはその名の通り、ディスクに座ってする仕事を想定しています。しかしながら、そういった仕事は一部であり、逆の仕事の方が多くあります。さらに、情報を処理するべき場所はどこにでもあります。従って、適用範囲としてはCEの方が広いのですが、実際のところは開発し辛い状態でした。Windows8が登場したらその心配はなくなります。
 いままでのビジネスは、場所を固定されるものであり、情報時代と言われている割には、仕事のやり方が前時代的でした。これは、情報技術の恩恵を少ししか得られていない事を意味します。世の中にレガシーシステムが沢山存在しますが、一番レガシーなのは人間です。人間が古い慣習に縛られている限り、新しい時代を真に迎えたとは言えません。いつでもどこでも仕事が出来る方が生産性も高く、よりきめ細かいサービスを提供できるようになります。さらには、ビジネスの幅も広がります。
 日本は特にそうなのですが、場所に縛り付けて根性論で仕事させる苦行を仕事だと呼んでいます。しかしそれは、本当の意味で仕事ではありません。苦行と仕事を結びつける事態がナンセンスです。人間の生産力を高めるには、苦行よりも知的で創造的な仕事させる方がいいのに決まっています。これは1990年代に既に言われていた事ですが、未だに日本は情報技術があるのにも関わらず、もっと昔の考えに縛られて従業員に苦行を強いています。これでは、商売をするのが目的なのか、人を築けるのが目的なのかわかりません。商売をするのが目的であるのならば、もっと合理的に生産性を高めるべきです。
 こういった話題になると、マスメディアは機械的で人の心を捨てるのに等しいという風な論調で情報技術を否定します。やれ、IT会社もしくはIT関連会社はマネーゲームをしているだとか、情報技術は犯罪を生んでいるだとか、昔は良かったなどと情報技術を感情論で否定しがちです。ですが、マネーゲームをしているのは相場師であり、そもそもIT会社の仕事ではありません。そもそもIT関連会社の定義は何でしょうか?ITを使用しているというだけならばほぼ全ての会社が使っています。また、犯罪者はどんな道具でも使用します。どうやら、人の心を活かすために情報技術があるという事実を知らない、もしくは見ようともしていないようです。
 一例を挙げます。その少女は勉強が好きです。ですが、体が弱くて学校に通えず、望んでいる教育を受けられません。情報技術があれば、その少女に教育サービスを提供できます。しかし、マスメディアがいうような「ITは駄目だ。昔は良かった理論」を適用すれば、学校に行けないのであれば仕方が無いと切り捨てる事になります。昔は人を切り捨て、見殺しにし、できないものは仕方が無いと頭から決めつけていました。
 情報技術があれば、病弱な人にもサービスを届けられますし、障害を持った人が仕事を得るチャンスを得られます。温かいとされる人を見殺しにする昔のやり方と、技術により社会に参加できる人を増やすのとどちらが人間的に温かいのか、それは明らかだと思います。
 Windows88が発売されたからと言って、すぐさまオンデマンドビジネス(いつでもどこでも仕事ができる)が実現され、何時でも何処でもだれでもサービスが受けられる状態になるとは思っていません。レガシーな考え方を持つ人がいる限り、オンデマンドは実現しません。しかしながら、それが可能になる重要な一歩を踏み出したと言えると思います。Windows8を使ったシステムにより、より多くの人が社会参加できるようになり、より多くの人がサービスを受けられる時代になる事を願っています。

テーマ : ビジネス
ジャンル : ビジネス

やっぱりWindowsOSが好き

 今回は特にこれといった意味無く、ブログの中心で愛を叫ぼうと思いました。私は数あるOSの中でWindowsOSが一番好きです。私はWindows95から愛好していますが、その心は変わりません。Linux、FreeBSDといったUNIX系OSもカーネルを調べるほど好きですが、やはりWindowsの方が好きです。
 Windowsとの付き合いは長いです。仕事でWindowsを使ったシステムを販売していますし、プライベートな時間でも大半はWindowsを使っています。一応UNIX系OSを使ったシステムに関わる事がありますし(WindowsOSとLinuxを混在させる会社も多い)、カーネルなどを調べる時に使っていますが、やはりWindowsの方が好きです。
 といっても、盲目的に全てが好きなのではありません。Linuxの方が勝る事柄もあります。例えば、OSを学習したい時Linuxの方が有利な点は否めません。他にも、些細な点でLinuxの方が優れている面もあります。さらに、Windowsで嫌いだと感じた事すらあります。ですが、嫌いな部分も含めて、総合的にWindowsに魅力を感じます。
 WindowsOSの魅力は様々な事柄から成り立っています。WindowsOSを提供しているマイクロソフト社、開発メンバー、仕事での出来事、プライベートな時間で使用した経験・・・それら全てを含めて、私の中でWindowsOSの好感度が高いです。どの様な製品でもそうですが、やはりその製品に対する愛着度は、様々な要因で決まります。恐らく大半の人がそうでしょう。特に仕事で扱っている製品に対しては、その傾向が強くなると思います。
 私がWindowsを大好きになった理由のうちの一つは、闘うプログラマーを読んでWindowsOSにかける人々の熱き魂に感銘を受けたからです。私は元々研究肌の人間なので、ビジネス用のシステムよりもOS開発に心惹かれます。それに加え、OS開発の人間ドラマを知ってしまえば、嫌う理由は一切ないと言っても過言ではありません。WindowsOSも人間が作ったものです。そこにはやはりドラマがあります。そのドラマが私を惹きつけます。あぁ、1日中OS開発が出来れば天国なのにな。
 他にも理由が色々あります。意外だと思うでしょうが、WindowsMeが理由になっています。私が初めてPCを買った時、WindowsMeだったのですが、その後直ぐWindows2000が発売され凄くショックを受けました。Windows2000発売直後は、かなり腹がたち、Windowsが嫌いになりかけていました。ですが、後にWindowsOSの歴史を知ってその評価が180度変わりました。
 歴代WindowsOSの構造を調べていくと、技術的に考えるとWindowsMeの存在理由はありませんでした。ですが、世界規模の大会社であるマイクロソフト社がその様な大きなミスを犯すとは到底思えず時代背景を調べました。その結果分かったのですが、ハードウェアベンダとユーザーに配慮した結果でした。当時のマイクロソフト社は、やろうと思えばWindows2000をすぐさま販売できたかもしれません。それぐらいの技術力がありました。しかしながらそれをしてしまうと、ハードウェアベンダがついていけず、Windows2000のデバイスドライバが提供されません。そうなると、一般ユーザーに打つ手はほぼないでしょう。そういった事情もあり、移行用OSのWindowsMeが発売されました。
 当時の私は若く、どちらかというと技術に傾向するタイプの人間でした。そんな私にとって、マイクロソフト社の配慮は衝撃を受けました。WindowsOSをただの技術的産物だと考えず、色々な人間に配慮するというその姿勢は、私が抱いていたプロフェッショナル像を変えました。技術だけしか見ず、ただ技術力をふるって製品を販売すれば自己満足でしかありません。人のことを考えなければ、プロの仕事ではなくアマチュアの趣味です。
 他にも色々ありますが一番大きいのは、苦楽を共にした存在だという点だと思います。WindowsOSで苦しみ、WindowsOSで喜びました。そうした思い出が愛着をもたらします。昨今はその様な骨がある製品がありません。デフレ故でしょうが、多くの会社が、成り行き任せで製品を発売しているという印象を受けてしまいます。WindowsOSの様な骨のある製品が生み出されたらいいのになと私は思えてなりません。
 なにはともあれ、私はWindowsOSが大好きです。おそらく、提供され続ける限り、WindowsOSを愛用するでしょう。私もWindowsOSの様に人に好かれるものを作りたいと常日頃考えております。これからもWindowsに幸あれ!

テーマ : 情報処理技術
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プロフィール

インドリ

Author:インドリ
みなさん、はじめまして、
コンニチハ。

ボクは、無限の夢(infinity dream)を持つネタ好きな虹色の鳥インドリ(in dre)です。
色々な情報処理技術を啄ばむから楽しみにしてね。

http://twitter.com/indori
は別人による嫌がらせ行為です。
私とは関係ないので注意して下さい。
次はなりすましブログなどをするかもしれませんが、ここ以外でブログをするつもりがないので、ここ以外にインドリのブログがあったとしても無視してください。


何度言っても分からない人がいるので、ここにコメント欄へ書き込むときの注意事項を書きます。


一、社会人としてのマナーをわきまえましょう。
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一、コメント書く前に他のコメントよく読んでから行って下さい。
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以上のルールを守れない人のコメントは削除します。



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