.NET Frameworkとは何か?
.NET Frameworkが何を意味するのか知るためには、先ず.NET Frameworkが誕生する前の状態を知る必要があります。.NET Frameworkが誕生する前は、様々な技術と開発環境が混在していました。C言語を使って、Win32APIを駆使してプログラミングをする方法。C++言語を使って、MFCでプログラミングする方法。VB言語を使って、独自の開発環境でプログラミングする方法。COM( Componet Object Model )を使用して、C++もしくはVBでプログラミングする方法。JavaScriptもしくはVBScript言語でWindows DNAを使用し、Webアプリケーションをプログラミングする方法...などです。
これらの方法は全て実績があり、今もなお使用され続けていますが、同じWindowsプログラミングなのにも関わらず、様々な事柄を覚えなければならないという深刻な問題がありました。Windowsプログラミングを統一した方法で行いたいという要望が高まりました。その結果生まれたのが、COMを発展させた.NET Frameworkです。
従来の方法は、プログラミング方法がプログラミング言語に依存していました。COMではその制限が緩和されましたが、配置や表現方法の不統一などの問題がありました。.NET Frameworkは共通言語ランタイム( CLR : Common Language Runtime )により、プログラム言語に依存せず、統一した方法でプログラミングが出来るようになりました。
誤解されやすいのですが、.NET Frameworkはただのクラスライブラリではありません。それは.NETの1つの側面でFCL( Framework Class Library )です。.NET Frameworkは、Frameworkの名が示す通り、配置・WPF・Windows Form・WCF・WF・ADO.NET・ASP.NET・属性プログラミング・並列処理...など様々な技術的な仕組みを提供しています。
.NET Frameworkは様々な側面を持つ、非常に複雑なフレームワークです。ただのクラスライブラリと捉えると、その本質を見失います。.NET Frameworkを多面的にとらえ、様々な技術を楽しみましょう♪