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中の人の徒然草513 TVの論客はいい加減すぎる

 皆様、お久しぶりです。ここ最近は、年末で仕事と趣味の数学で非常に忙しいです。すっかり、ブログを書くことを忘れていました。いまどきのシステム屋ならば当然のことだと思いますが、私は基本的に仕事が早いから、時間を有効利用するために、お客様の回答待ち時間で数学を楽しんでいます♪
 その合間に思ったのですが、TVって本当にいい加減ですよね・・・それは、専門家を名乗っている人しかりです。例えば、とある番組で、原発推進派の人の意見を聞いて、非常にいい加減だとうんざりしました。
 意見は人それぞれだから、推進するという意見もありだと思っているのですが、その理由がお粗末でびっくりしました。その人の意見を要約すると、「原発で直接死亡した人の数は、たばこによる肺がんや自動車事故の死亡者数よりも少ないから、リスクマネージメントと確率論により原発を推進してもよい。」という事でした。
 この意見は、数学を学んだことがない人にとっては、説得力がありますが、ちょっとでも本格的な数学を学んだことがある人ならば首をかしげるでしょう。
 第一に「比較する」という行為に厳密性がなさすぎます。要素を比較するためには、そのための空間を定義しなければなりません。そうしないと、比較不可能です。それがなされていません。一応、「直接的被害者数」といわれていますが、そこがまた不完全すぎます。
 というのも、リスクマネージメントというのは、誰視点でしょうか?推進派の人は、電力会社の視点でいっているような気がします。それならば、どれほど多くの国民に被害を与えてもお咎めなしな上に、お金まで渡す日本政府の意向を考えると成り立ちます(リスク0、利益∞)。しかしながら、そんな利権を持たない大多数の人々から見て成り立ちません。しかしながら、その人の言葉は曖昧で、国民の事を思っている風な発言をしているので、間違っているといわざるを得ません。議論をするのですから、誰視点なのかを明確にするべきです。
 第二に「直接的死亡者数」という時点で、疑問符が浮かびます。リスクマネージメントおよび、確率論から言えば、全ての要因を列挙しなければなりません。要素が限定されている時点で不完全であり、理論が破綻しています。
 第三に推移律により、直接も間接も関係がありません。仮に直接的死亡をA⇒死とします。とすれば、間接的死亡はA⇒B⇒死となります。従って、推移律によりA⇒死となるのであって、普通の人にとって、リスクは「死」です。死のリスクをリスクマネージメントで考えると∞なので、どれだけ頻度が低くても、α × ∞ = ∞なので、確率論からいっても避けるべきとなります。
 最後に不思議に思ったのは、「まだ解決できていない」という現実を直視していないという態度です。「想定外でした」(人の命なんて考えもしませんでした)と経営陣がいい、そのまま、無罪放免で被害が放置されています。いまだに、復興していません。すなわち、事故対策をする気がなく、人災が起こっても無罪放免という無法状態のまま、原発再稼働をしたいという意見なわけです。
 この現実を鑑みるに、原発という道具の有無を議論する前の段階です。例えば、包丁で人を殺しても無罪放免になる国であれば、包丁がどれだけ有用であったとしても、普通の人は包丁を売ることを止めてほしいと思います。原発を取り巻く現状はこれなのです。
 常々思っていますが、日本は本当に議論ができない国ですね・・・討論番組でもいい加減。そもそも報道が「誰かを貶めて儲ける」というビジネスモデルですし、情報の質が悪すぎます・・・なんという悲惨な国なのでしょうか。全てが曖昧で、まともに議論すらできない。日本はいいところも多いのですが、負の部分が大きすぎます。負の部分を消して、プラスの部分だけにしたいと誰も思わないのかな?
 とにかく、日本の将来は破滅しかないと思った年末でした。ああ、嫌だな・・・システム屋にとって、ウイルスとバグの中で住むなんて苦痛以外の何物でもなく、人としても人命を軽視し、全てが金だという日本の現実を良いものだと思えません。
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