書籍をつつく139ー並行コンピューティング技法。2冊目以降に読むべき良書。
今回は並列処理に関する書籍を紹介するピヨ♪
この本は何らかの並列処理入門書を読んだ後に読むべき良書ピヨ♪
これからその辺を囀るから先ずは目次を見てね。
【目次】
The Art of Concurrency和訳書籍への推薦文 訳者まえがき まえがき 1章 速くしたい人、手を挙げて! 1.1 さまざまな疑問 1.2 スレッド化の4つのステップ 1.3 並列アルゴリズムの背景 1.4 共有メモリプログラミングと分散メモリプログラミング 1.5 並行プログラミングへのアプローチ 2章 並行か非並行か? それが問題だ 2.1 並行アルゴリズム設計モデル 2.2 並列化不可能? 3章 正当性の検証と性能測定 3.1 並列アルゴリズムの検証 3.2 例題:クリティカルセクション問題 3.3 性能指標(現状把握) 3.4 並列性に対応するハードウェアの進化 4章 マルチスレッドアプリケーション設計の8つのルール 4.1 ルール1:真に独立した処理を特定する 4.2 ルール2:並行性はより上位で実装する 4.3 ルール3:コア数増加に備えスケーラビリティ対応を早期に計画する 4.4 ルール4:スレッドセーフなライブラリを使用する 4.5 ルール5:適切なスレッドモデルを採用する 4.6 ルール6:実行順序を前提としない 4.7 ルール7:ローカル変数を使用する、できなければロックで保護する 4.8 ルール8:並行性向上のためのアルゴリズム変更を恐れない 4.9 まとめ 5章 スレッドライブラリ 5.1 抽象化ライブラリ 5.2 明示的スレッドライブラリ 5.3 その他のスレッドライブラリ 5.4 特定分野のライブラリ 6章 並列和とプリフィクススキャン 6.1 並列和 6.2 プリフィクススキャン 6.3 セレクション 6.4 章のまとめとして 7章 MapReduce 7.1 並行map処理 7.2 並行reduce処理 7.3 MapReduceの応用 7.4 MapReduceの一般的並行性 8章 ソート 8.1 バブルソート 8.2 奇偶転置ソート 8.3 シェルソート 8.4 クィックソート 8.5 基数ソート 9章 サーチ 9.1 未ソートデータ 9.2 バイナリサーチ 10章 グラフアルゴリズム 10.1 深さ優先探索 10.2 全頂点対最短経路 10.3 最小スパニングツリー 11章 スレッド対応ツール 11.1 デバッガ 11.2 性能解析ツール 11.3 その他のツール 11.4 前へ進め、そして打ち勝て 用語解説 Photo Credits 索引 コラム目次 2分で分かる並行プログラミング入門 観点別設計スコアカード デッドロックを発生させる4つの条件 プリフィクススキャンを用いた配列のパッキング 総当たり方式でルービックキューブ問題は解けるか
どう?この書籍の良さがわかったかな?この書籍は並行処理/並行処理について広範囲の知識を提供している本ピヨ。目次からもそれが読み取れるピヨ。勿論ボクはその点を期待して読んだピヨ。そして、実際に読んで期待通りの本だと分かったピヨ♪
この手の本は、大概特定の技術に関するプログラミングだけを解説しているものが多かったけど、この本は設計まで踏み込んで書いているピヨ。おまけに、並列アルゴリズムの考え方も書いてあるピヨ。ボクにとってはその辺が非常に気にいったピヨ♪
この本のレベルは、並列処理初心者からちょっと上ピヨ。ボクはその辺が気にいったんだけど、初心者レベルを期待していた人には残念な事かもしれないピヨ。ボクが思うに、並列処理入門者用の本を先ず読んで、ちょっと慣れてからこの本を読むと良いピヨ。
褒めてばっかりではレビューとは言えないから、ちゃんとこの本の弱点も書くピヨ。この本の弱点は話題が広い分ディープさが足りない点ピヨ。正直言って、ボクはもっと濃いのが欲しかったピヨ。ページ数と話題の広さから考えて仕方がないことだと思うけど、次の版で情報量を増やすか、別冊でテーマを絞って濃い本を書いてほしいな。20年以上も並行処理/並列処理に携わっている偉大なるClay Breshears 氏ならば絶対に可能だから、濃い続編を期待しているピヨ。
その弱点はあるものの、2冊目以降に必ず読むべき良書ピヨ♪要点が簡潔に述べられているし、書くべきことはちゃんと書かれているピヨ。著者の凄さが随所から伝わってくるピヨ。既にマルチコア時代になっているから、システム開発をする人は絶対に読むべき本だと言えると思う。
この本を読んでマルチコア時代を生き抜こう!
【追加情報】
違う本を知りたい人は書籍レビュー目次と書籍レビューを見ると良いピヨ♪