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間違った俗語による風評被害に異議あり。アナログ人間もデジタル人間も存在しない。

 システム屋をしていると、間違った俗語がクライアントに変な先入観を、植え付けている事が原因で困る事が多々あります。IT=株だとか、IT=非情だとか、色々な風評被害がありますが、最も代表的なのは「アナログ人間」という俗語です。
 知らない人のために説明します。アナログ人間とは、情緒豊かな人間、ハイテク機器に疎い人などの意味を持ちます。この俗語は恐らく、デジタル=非人間的=非常、デジタル=0と1=2分割法で考える人などの反語だと思います。日本はお役所仕事による教育制度から、理系/文系という迷信が根強くあり、そのバリエーションのうちの1つなのでしょう。
 これが困る理由は、システムを売ろうとすると「うちは貴方の様なデジタル人間ではなく、アナログ人間なのでいらない。」と頭ごなしの差別的発言により拒否されるからです。そういった迷信による差別を払しょくするべく、アナログ人間という俗語について段階的に考えていきます。
 根本的な事から始めます。アナログ人間という俗語はそもそも間違いです。何故ならば、アナログの意味は「類似、相似」だからです。つまり、「アナログ人間」を正しく解釈すると、「人間に類似したもの」という事になります。私たちは紛れもなく人間なので酷く間違った俗語だと言えます。
 次に意味を考えます。アナログ人間はデジタル人間の反語ですが、そもそもデジタルな人間など存在しません。デジタルという事は、数値で動く人間だという意味になります。しかし、私達技術者はアンドロイドではありません。情報処理技術者(IT技術者)も普通の人間です。喜怒哀楽もありますし、花鳥風月も楽しみます。桜を見て感動するぐらいの情緒は持ち合わせています。我々技術者は感情と理性で持って行動しています。
 これに加えて、マスメディアがいい加減かつ否定的にITを連呼するので事態は酷くなっています。ITを魔法や非人間的な技術の様に言われるのは、情報処理技術を真面目に学んでいる人間にとって迷惑以外のなにものでもありません。立派な風評被害だと言ってもよいでしょう。
 ITは非人間的という風な風評被害を受けていますが、情報処理システムは人間のためのものであり、我々技術者は人を見てシステムを作っています。たまに、技術しか考えない人が居ますが、そういった人はプロではありません。どの様な職業も同じだと思うのですが、プロはお客様の事を考えてサービスや商品提供しています。それはIT産業も同じです。
 念のために書きますがIT=株ではありません。大概の会社は帳簿をつけていますが、それもまた情報処理の一種だと言えます。何故ならば帳簿を付ける行為は、お金に関する情報を処理する事を意味するからです。他にも色々な行為が広義の情報処理だと言えます。私達が見聞きしている事自体が一種の情報処理です。情報処理は誰でもしている事であり、情報を処理するから生物なのではないでしょうか?
 「アナログ人間」は明らかに間違った俗語です。特定の職業や技術に差別意識を持たない健全な心を持ちましょう。それこそ本当の意味での「人間」だと私は思います。
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テーマ : 情報処理技術
ジャンル : コンピュータ

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