ネタつつき95 - 最悪なのは社員があきらめる事
人が働く理由は何でしょうか?その理由は人それぞれだと思います。しかし、一生懸命に働いている社員には共通している点があります。それはその会社に求めるものがあるという点です。求めるものが得られるから人は懸命に働くのです。この点が非常に大事です。
営利企業は当然のことながら利益を求めています。ですから、経営陣としては支払った給与以上の働きを求めます。しかしながら、人は何の見返りもなく給与以上の働きはしません。ここで言う所の利益とは、それに見合った給与や待遇といった物理的な利益と、「会社から認められている」という満足感や社会へ貢献している実感などの精神的な利益の両方を指しています。
何らかの利益が得られないと人は一生懸命働きません。営利企業で働きたい人は、当然何らかの営利を求めているのです。状況がよくない会社の社員は、そういった利益が得られず、生活のために仕方なく仕事をしています。
しかしそうした社員は、初めから望んで仕方なく仕事をやっているのではありません。誰しも新入社員の時は希望を持っています。昨今は不景気なので、必ずしも望んでいる仕事に就けません。ですから、妥協で入社した人も沢山います。ですが、人は誰しも心の底で希望と望みを持っています。たとえ、希望していた仕事でなかったとしても、その仕事で利益を得る事を望んでいます。誰しも何の利益もなく、一生仕方なくの仕事をして人生を無駄に費やす事を望んでいません。
ですが状況が悪い会社は人の希望を奪い去り、社員をあきらめの境地へと導いてしまいます。そうした会社の社員は、仕事の改善を提案しても無駄もしくは、職場をよくする事を不可能だと考え全てをあきらめています。そして、定められた時間内に、定められた仕事だけをして、無難に給料を頂ければそれでいいと考え、生活のために仕方なく働いています。
そうした状況が続く会社は、何も改善されないので成長もなく、何時かお客様にも飽きられて倒産するでしょう。不景気なので物理的な利益を社員に提供出来ない会社が多いと思います。しかしながら、社員に精神的な利益を与えずに、ただ仕方なく仕事をさせるのは非常に危険です。経費削減ばかりを考え、自社の価値も削減しないように十分に注意するべきです。会社はお客様だけに何かを提供するだけの会社は半人前です。社員にも価値を提供できる会社こそ一人前の会社だと私は思います。現に繁盛している会社は社員の目の色が違います。人が生産をしなければ会社は利益を上げられません。その基本を忘れてはならないのではないでしょうか?