情報処理で会社の業績を上げる方法
社員があきらめてしまった状態が悪い会社を直すには、情報の流れを円滑化するのが最善です。その状態を人間にたとえると、血液の流れが悪くなった状態だと言えます。その状態を直すには血液の流れを正常化する必要があります。何故情報を血液に例えられるのかについては「情報とは組織/社会の血液である」を読んで下さい。これから情報処理によりこの状態を打開できる理由を詳しく述べます。
社員があきらめてしまう理由は、自分が意見しても会社が変化しないからです。いくら愛社精神がある人でも、自分のアイデアが上司に盗まれたり、上司個人の利権を守るために握りつぶされたりすれば何時かあきらめてしまいます。そういった情報を経営者は知らないので、自分の利権を最優先に考え、会社の利益を二の次にする人に役職を与えてしまう羽目になります。
全ての社員が会社の利益だけを考えていると、思う経営者はお人よしすぎます。個人の利益のために会社を利用しているあくどい人が居る事も念頭におかねばなりません。日本の会社は得てして、外部の事ばかり考え、内部の情報を疎かにする傾向があります。しかしそれは間違いです。
帳簿だけを見ていても内部の情報は把握できません。戦後日本を経済大国へ導いた優れた経営者達は、そうした組織内部の情報も把握していました。古くは優れた戦国大名達も、自分の組織内の情報に関して非常に注意を払っていました。優れた経営者は組織内の情報を疎かにしません。いい加減な報道の影響もあり、情報=冷酷という誤ったイメージが広まっていますが、本当の情報処理は人の心を重視します。人の心も情報です。人の心無くして情報システムとは呼べません。
正しいイメージが世間に広まっていないので書きますが、実際のシステム構築は人の心を重視します。たとえば、昨今はセキュリティに関心が持たれていますが、セキュリティは機械だけがするものではありません。どちらかというと人間が行うものです。クラッカー(コンピューター犯罪者)は、基本的に機械を相手にせず、人間からセキュリティシステムを突破します。ですから、機械よりもそれを使う人間の方に重心を置いてシステム屋はシステムの構成を考えます。具体的には、セキュリティ教育をどのようにするのかや、日常の業務に支障を与えない範囲でセキュリティ対策を行う方法などを考えます。
ここまで読んだ人の中には、戦国大名に出来るのならば情報システムなしで自分が判断するなどと、情報システムはいらないと感じる人が居るかもしれません。しかし時代背景が違います。昨今のビジネスは一分一秒を競います。より早くより各自に組織を動かさねばなりません。そのスピードに対応する為に、おのずと情報システムが必要となります。また、口下手で真面目な社員が居る事も考慮せねばなりません。情報システムがない時代は、口がうまい人が有利に働きました。しかし、情報システムを正しく構築しておくと、そういった表面的な事だけではなく、実利を考慮した経営判断が出来るようになります。
会社が悪い状態になるのも、良い状態になるのも人と情報次第です。情報システムを活用し、組織内の血液を巡回させ、健全な会社を目指しましょう。そうすれば、自ずと社会から認められる立派な会社になるでしょう。