fc2ブログ

初心者のためのC#プログラミング本格入門65 - 数値は色々あるよ

 この記事は、初心者のためのC#プログラミング本格入門64の続きです。前回は、漏れの無いテストをするのかについて解説しました。今回は、プログラミングにおける数値の扱いについて解説します。
 大量のテストデータを扱うには、数値そのものに関する知識が必要です。数値と言うと簡単そうだと思う人もいるでしょうが、実のところ数値は結構難しいオブジェクト(もの)です。どの様に難しいのかと言いますと、C#では数値に複数の種類(型)があり、状況によりそれらを使い分けなくてはなりません。
 C#にある代表的な数値の型は、sbyte、byte、short、ushort、int、uint、long、ulong、float、double、decimalです。これらを合わして値型と言います。値型は大変重要なオブジェクトで、これらのオブジェクトを状況に合わして使いこなします。
 初心者の方は、何故これほど多くの数値を表す型があるのかと不思議に思うでしょう。その理由は、コンピュータは2進数で動いているからです。私達人間が普段使っている数は10進数です。でも、電気で動いているコンピュータはプラスとマイナスを表す2進数で動いています。その違いを埋めるには、2進数を10進数へと変換せねばなりません。
 2進数から10進数の変換に当たって、色々な問題が生じてきます。10進数「8」を2進数で表そうとする「1000」です。この数値はWindowsのアクセサリ電卓を使えば確認できます。この時点で勘の良い人は察すると思いますが、数値を表そうとする1と0が複数個必要になります。ですから、その数をどれだけ取るのかで表せる数値の範囲に違いが出ます。その数値の範囲の違いが数個の型で表現されています。
 ここまでの説明で、個々の型がどれだけの範囲の数値を表せるのか気になったと思います。幸いC#にはそれを確認する術があります。次のプログラムを実行すれば、最小値と最大値を確認できます。

class Program
{
    static void Main()
    {
        System.Console.WriteLine( "{0} ~ {1}", 
            int.MinValue, int.MaxValue );
    }
}

この例はint型だけしか指定していませんが、byteの様な他の型にも、MinValueプロパティとMaxValueプロパティがありますので同様の方法で値の範囲を知る事が出来ます。
 この2つのプロパティ、MinValueとMaxValueを上手く使えば、全ての数値を試さなくてもテストを効率よく実施できます。具体的な方法は次回解説します。スペースの都合上今回は、2進数の説明を省略しましたが、プログラミングをする上で2進数は大変重要です。プログラミングをするなら、是非とも2進数を学んで下さい。機会があれば、このブログで2進数の解説をしたいと思っています。今回はこれで終わりです。
スポンサーサイト



テーマ : プログラミング
ジャンル : コンピュータ

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

インドリ

Author:インドリ
みなさん、はじめまして、
コンニチハ。

ボクは、無限の夢(infinity dream)を持つネタ好きな虹色の鳥インドリ(in dre)です。
色々な情報処理技術を啄ばむから楽しみにしてね。

http://twitter.com/indori
は別人による嫌がらせ行為です。
私とは関係ないので注意して下さい。
次はなりすましブログなどをするかもしれませんが、ここ以外でブログをするつもりがないので、ここ以外にインドリのブログがあったとしても無視してください。


何度言っても分からない人がいるので、ここにコメント欄へ書き込むときの注意事項を書きます。


一、社会人としてのマナーをわきまえましょう。
一、妄想に基づく書き込みを止めてください。
一、暴言の類は書かないで下さい。
一、某誹謗中傷サイトの書き込みは彼らの妄想に基づく書き込みですから無視して、ここへ書き込まないで下さい。
一、コメント書く前に他のコメントよく読んでから行って下さい。
一、言いがかかり等の行為を禁止します。
一、その他常識的に考えて迷惑なコメントはしないで下さい。


以上のルールを守れない人のコメントは削除します。



利用上の注意
ここに紹介してある文章およびプログラムコードは正確であるように心がけておりますが、内容を保証するものではありません。当サイトの内容によって生じた損害については、一切の責任を負いませんので御了承ください。


執筆したCodeZineの記事


【VB.NETで仮想CPUを作ろう】

  1. VB.NETで仮想CPUを作ろう
  2. レジスタの実装
  3. 仮想CPUのGUI化
  4. テストドライバの改良
  5. CPUの基礎動作の実装
  6. MOV命令の実装
  7. ADD命令実装
  8. SUB命令実装
  9. INC命令&DEC命令の実装と命令長
  10. MLU命令の実装とModR/Mについて
  11. DIV命令の実装とイベント設計について
  12. 機械語駆動式 関数電卓を作ろう!
  13. 機械語駆動式 関数電卓を作ろう! 解答編(前半)
  14. 機械語駆動式 関数電卓を作ろう! 解答編(後半)


【仮想ネットワーク実装でTCP/IPを学ぼう】
  1. TCP/IPの基礎と勘所
  2. ネットワークアクセス層の勘所
  3. インターネット層の勘所
  4. トランスポート層の勘所
  5. アプリケーション層の勘所
  6. セキュリティの基礎と仮想ネットワークの仕様
  7. GDI+と独自プロトコルの定義



【並列化】
インテル Parallel Studioを使って並列化プログラミングを試してみた
並列プログラミングの効率的なデバッグを実現する「Parallel Inspector」


【TBBシリーズ】
  1. インテル スレッディング・ビルディング・ブロックの概要
  2. インテルTBBから学ぶループの並列化
  3. スレッドセーフとインテルTBBのコンテナ
  4. インテルTBBのスレッドクラス


【OpenMPシリーズ】
  1. OpenMPの基礎構文
  2. OpenMPの実行時ライブラリと並列ループ
  3. OpenMPのメモリモデルとfork- joinモデル

最近の記事
最近のコメント
月別アーカイブ
カテゴリ
Ada (9)
COBOL (5)
C (9)
C++ (11)
C# (370)
D (25)
Java (8)
Perl (1)
Ruby (14)
PHP (2)
Boo (2)
Cobra (2)
LISP (6)
F# (33)
HTML (0)
XHTML (0)
CSS (0)
XML (0)
XSLT (0)
Scala (4)
WPF (0)
WF (2)
WCF (0)
LINQ (4)
MONO (5)
Linux (0)
MySQL (0)
ブログ内検索
リンク
最近のトラックバック
RSSフィード
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
FC2カウンター