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実践的オブジェクト指向設計入門12

 この記事は、実践的オブジェクト指向設計入門11の続きです。前回は、オブジェクト指向設計の作業のうちのひとつ、3つのモデルを組み合わせるを解説しました。今回は、アルゴリズムの設計を解説します。
 前回述べた作業で、オブジェクトが持つべき操作(メソッド)が分かりました。次にするべき事は、操作を実現するアルゴリズムを考える事です。分析結果は何をするかを表していましたが、設計段階ではどの様に行うのかを考えなくてはなりません。その為に、何をするのかに該当するアルゴリズムを考えます。
 しかしながら、アルゴリズムを考える事は意外と難しく、色々な事を考えねばなりません。それ故、オブジェクト指向方法論OMTでは、注意するべき項目を複数挙げています。そのうちの一つがアルゴリズムの選択です。機能モデルの仕様はアルゴリズムに近い状態になっています。しかしながら、同じ事をするにしても複数のアルゴリズムが考えられます。具体的には、計算の複雑さ、理解の容易さ、柔軟性、の3点に注意します。
 計算の複雑さとは、データのサイズに応じて、処理時間はどの様な関数で増加するのかです。これは、ソートアルゴリズムを思い浮かべると分かりやすいと思います。バブルソートの計算量はO(n^2)であり、余りに処理効率が悪すぎます。通常は他のソートアルゴリズムを採用するでしょう。ただし、最適化だけを考えてはなりません。他の要素も視野に入れましょう。
 理解の容易さについては、そのアルゴリズムの分かりやすさです。保守する事を考えた場合、アルゴリズムが複雑すぎるとコストがかかり過ぎます。ただし、分かりやすさというのは、あくまでもプロ基準です。新入社員の理解力に合わせると破綻します。この辺が誤解されやすいので注意が必要です。
 柔軟性とは、変更が生じた場合に直ぐに対応できるアルゴリズムにする事を指しています。変更は遅かれ早かれ行われます。その際に、柔軟性のないアルゴリズムを採用していると大変な事になります。この件に関しては、デザインパターンで学ぶと良いと思います。
 最後に付け加えると、テストの容易性が挙げられます。テストの容易性がないアルゴリズムをテストするのは困難です。品質を高めるためにテストをするのは当たり前の行為なので、あらかじめテストが行いやすい構造のアルゴリズムを採用しましょう。
 他にも並列性やセキュリティなど考慮するべき事は色々あります。広い視野を持ちアルゴリズムを選択しましょう。続く...
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ジャンル : コンピュータ

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