中の人の徒然草419
私は何時もニュースを見て疑問を感じています。それは、なぜ感想しか述べないのかです。
テレビを見ていると、コメンテーターという人が、社会問題についてあれこれ話しています。しかし、根本的に解決する方法や根本原因を述べず、感想だけに終わっています。感想だけならば要りません。視聴者が勝手に感想を持ちます。
もし、ニュースが事実を述べるだけならば、考えるのは自分自身だと納得がいきます。しかしながら、専門家を呼んできて、キャスター達が持論を述べているスタイルだから疑問に感じるのです。そのスタイルで、感想だけ述べるのは無意味です。いや、先入観を植え込むので有害とさえ言えます。変なフィルターを通して情報を流すのではなく、何の加工もしないで情報を流して欲しいです。
要するに中途半端なんです。事実を流したいのか、専門的知識を付加価値として付けたいのか、それをはっきりして欲しいです。中途半端だから濁った情報しか流れてきません。
虐め問題を例にとります。教育の専門家を名乗るのであれば、虐めを許すシステムについて述べるべきです。被害者が可哀そう、虐めは許せない、そういった言葉はただの感想です。何の意味も持ちません。専門家であるならば、既存のシステムのどこが駄目なのか、どうやってそれを改善するのかの2点を述べるべきです。
ニュースと言う短い時間だからそれが不可能なのかもしれません。しかし、長い放送時間がある報道番組ですら同じです。朝まで話しあっても何の解決策も問題の根本も見えてきません。明らかにバグがあるシステムを指摘しないというのは頂けません。専門家の名が泣きます。
虐め問題については、隠蔽が出来ている時点で、お話しにならないシステムとしか言いようがありません。そして、その状態を放置し、政治劇場を繰り広げる政治家が大問題です。選挙で当選する事以外何も考えていないように見えます。就職活動に専念しているその様子は、多額の報酬と高い権限を持つべき人達に見えません。
立法機関の生産能力が問題発生件数を上回らなければ、そのシステムは役割を果たしていないと考えます。問題が発生しても、それを処理できないシステムはお話しになりません。そういった根本的な事を、TVに出演している専門家が発言しないのが不思議でなりません。
私が思うに、ニュースはバグを報告する役割を果たすべきです。変な感想は要りません。変なフィルターを交えずに、社会システムに発生したバグを詳細に報告するだけでいいのです。そして、専門家を呼ぶのであれば、改善策と根本的な問題を放送して欲しいです。
残念ながら今の日本は問題解決能力と問題発見能力が全くありません。問題を的確に発見し、問題が発生したら正す。その当たり前の事をするだけで、日本は最高に幸せな国になれるのにと思えてなりません。日本は潜在能力はあったのに、今ではそれすらないのかもしれませんね。
非常に嘆かわしいです。天国を自ら破壊し、地獄へと変えようとしているのですから・・・