中の人の徒然草421
誤解が無いように先に言っておきますが、阿部元総理自身は優れた人だと思っています。あのお方は非常に優れた人物なのでしょう。しかしながら、またマスメディアと周りの政治家によって活躍できないでしょう。というのも、マスメディアは無責任に全てを否定するだけだし、あのシステムを考えると、大多数のあまり優れていない政治家が彼の自由にさせないでしょう。なにせ何をするにも多数決なのですから・・・
日本のマスメディアは何かを否定するだけです。小泉元総理の規制緩和についても、タクシードライバーが困っているから失敗だ。規制緩和で市場競争が起こったから悪党だ。などと、風が吹けば桶屋が儲ける理論を言い放ちます。あれは、労働基準法も守らないブラック会社や、それを見逃す行政が悪いのです。常日頃、天下り団体の確保のために、不必要な規制をしていると報道しておきながら、規制緩和をすれば競争が起こってけしからんというのですから、あきれ返るほかありません。規制緩和をしても駄目、規制をしても駄目、ならばどうすればいいのでしょうか?そういった何をしても駄目理論が目立ちます。中国の機嫌を損ねるな、でも尖閣諸島はやるな、とか無茶もいいところです。最近は橋本維新の会に対する異常なネガティブキャンペーンが目立ちます。何も変えるな、でもいままで通りだと嫌だ、まるで子供が駄々をこねているようです。論理に一貫性がありません。この状態では何もせず目立たない人だけが美味しい状態になります。目立たず議員報酬や既得権益だけ貰っておけば一番おいしいです。
何でも多数決の現システムにも根本的な問題があります。全議員が国内で起こる全ての問題に精通し、全ての音大に対して誠実であるなんて事ありえません。従って、既得権益の確保などのよからぬ事を考えていたり、知らないで反対している人なども抱きこまないとならない羽目になります。そんなご機嫌伺いをしていれば、何も変わらないの当たり前です。決められない政治ではなく、もともと生産性が無いシステムなのです。システムを考えずとして、英雄を待っても無駄です。多数決では英雄が活躍できないのは自明です。
誤解されやすいのですが、私個人は政治家や官僚個人に対しては悪く思っていません。バグがあるシステム上で、その様に振舞う事を運命付けられているので、システムに悪い方向へ誘導されているだけです。ただ有権者としては、バグがあるシステム上で、問題があるままその役割を演じているので支持できないのです。システムのバグを戦後60年以上も直さない政治家と官僚もどうかしていると思いますが、だからと言って個人を攻めても意味はありません。システムにバグがあるので、その様に動作するのが当然の状態なのですからそうなって当たり前です。
システムとして考えたとき、法律を生産する機能、問題を捕捉する機能、正常に国家サービスを提供する機能などが余りに考えられておらず、セキュリティがざる状態ですので、少人数でも悪意がある人が居れば、国民に被害を与える結果になります。政治家と官僚全員が善人と言う事はあり得ないので、こうなる事は当たり前です。
この手のバグを直すには、システム上で働く人が素直に障害を報告するのが最善です。しかし日本人は辺に潔癖症で、無謬性が当たり前となっているので、建前に合わせるために事実を隠蔽するんですよね・・・
例えば虐めが起こったら、それは教育サービスとしての正常な状態ではないから、関係者を処罰して二度と同じ事が起こらないようにすると言って行動するだけで、行政と立法府に対するイメージが上がります。でも実際は、隠蔽して加害者の味方をして、何も対策を練らずに同じ問題を発生させ続けます。だから国民から「虐めによる殺人を正常だと考えているのだな」と受け取られて、まるで犯罪組織であるかのように思われるのです。努力して隠蔽をし続けるならば、その問題の発生源を失くしてしまえばよいと思います。その方が簡単だし、普通の国民を苦しめて、犯罪者天国にする意味も意義もありません。民間では当たり前の発想がなぜできないのか非常に不思議です。
きっと何を言ってもメスメディアでバッシングされるから、情報を隠蔽してしまえとなるのでしょう。かといって、問題の隠蔽に対してマスメディアの人が起こるのも当然です。どっちもどっちです。日本はどうも空気で動かされ、冷静に物事を考えない風潮があるようです。非常に嘆かわしいです。