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初心者のためのC#プログラミング本格入門114 - もっと広い範囲で使えるか考えよう

 この記事は、初心者のためのC#プログラミング本格入門113の続きです。前回は、メソッドをオブジェクトとして扱う方法について解説しました。今回は、その考えを元に、より上手なプログラミングをする思考法について解説します。
 前回でより高度なプログラミングができる基盤ができました。しかし、それで満足していては、プログラミングの腕は上達しません。プログラミングは、もっと広い範囲で使えるのかを常に考えます。そうすることにより、プログラミングの腕は上達します。
 具体例を挙げます。前回で解説したプログラムサンプルをもう一度見てみましょう。

public override void ExecuteAllTest()
{
    System.Action[ ] tests = new System.Action[ ] {
        this.OneElementAdd,
        this.OneElementRemove,
        this.CurrentTest,
        this.AddElementCheck,
        this.EnumeratorWhenRemoveElement,
        this.ForeEachTest,
        this.ForeEachTest2
    };
    foreach ( System.Action test in tests ) {
        try {
            test( );
        } catch ( TestFail e ) {
            base.Error( e.Message );
        } catch ( System.InvalidOperationException e ) {
            base.Error( e.Message );
        }
    }
}

このプログラムは、エラーの処理を意識することなく、任意のテストを統一した方法で実行することができます。初心者の方は、もう改良する余地がないと思うでしょう。ですが、実はもっと抽象化して、改良する余地があります。何故ならば、テストオブジェクトの子オブジェクトではなく、親オブジェクトで扱い、どのテストオブジェクトにも適用できる方法があるからです。
 先ほどのサンプルプログラムをよく見て下さい。テストを実行するメソッドを配列にし、例外処理を意識しつつテストを実行しています。このテストを実行するメソッドの配列は、どのテストオブジェクトでも定義できるものではないでしょうか?つまり・・・

//※関係のない部分は省略しています
//テストオブジェクトに共通した定義
abstract class Test
{
    //実行するテストを返す
    protected abstract System.Action[ ] GetTests();

    //全てのテストを実行する
    public void ExecuteAllTest()
    {
        System.Action[ ] tests = GetTests();
        foreach ( System.Action test in tests ) {
            try {
                test( );
            } catch ( TestFail e ) {
                this.Error( e.Message );
            } catch ( System.InvalidOperationException e ) {
                this.Error( e.Message );
            }
        }
    }
}

以上のようにすれば、どのテストオブジェクトであっても、統一した方法でテストを扱えます。また、テストオブジェクトの子オブジェクトを作るのがより簡単になります。これは、フレームワークというものの考え方です。フレームワークについては、初心者にとって難しいので、フレームワークというものはこういう考えで作られているんだなと、頭の片隅に置いてください。いずれ役立つときが来ます。
 この変更を行うとコンパイルエラーが表示されます。理由は、ExecuteAllTestメソッドがオーバーライドできない事と、GetTestsメソッドをオーバーライドしていないことです。一例を掲示しますので、一度自分でプログラミングして下さい。

class SimpleListTest : Test
{
    //全てのテストを返えします
    protected override System.Action[ ] GetTests()
    {
        System.Action[ ] tests = new System.Action[ ] {
            this.OneElementAdd,
            this.OneElementRemove,
            this.CurrentTest,
            this.AddElementCheck,
            this.EnumeratorWhenRemoveElement,
            this.ForeEachTest,
            this.ForeEachTest2
        };
        return tests;
    }
}

 初心者の方はもしかしたら、このような抽象化が何の役に立つのかわからないかもしれません。でも、すごく役立ちます。テストオブジェクトの子オブジェクトを実装するときの事を考えてみましょう。
 改善前のプログラムは、いちいちテストのエラー処理について考え、毎回似たプログラムを打たなくてはなりません。一方、改善後のプログラムは、どのテストがあるのかを記述するだけで作れます。また、親のテストオブジェクトがErrorメソッドを持つことすら知らなくても作れてしまいます。つまり、必要とされる労力と前提知識が減ります
 この様に、未来を見越してプログラミングするのがプログラミング上級者です。プログラミング上級者の思考を習得し、より上手くプログラミングできるようになりましょう。そうすれば、もっとプログラミングが楽しくなります。ちなみに、このプログラムはもっと抽象化できます。その方法は難しいので、適切なときに解説します。
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テーマ : プログラミング
ジャンル : コンピュータ

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