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初心者のためのC#プログラミング本格入門118 - オブジェクト指向プログラミングの落とし穴

 この記事は、初心者のためのC#プログラミング本格入門117の続きです。前回は、新しい機能を追加する際に注意するべき点について解説しました。今回は、オブジェクト指向プログラミングを行う際によくある間違いについて解説します。
 前回に引き続きエラーを取り除きます。最後に残ったエラーは、例外処理に関する部分から発生しています。この原因の探り方は、前回同様スタックトレースを読めばわかります。しかし1つおかしな点があります。それは、エラー件数が2件になっている点です。エラーメッセージは1つなのに、何故2件と表示されるのでしょうか?このような、エラーを取り除く作業をしていたら違う問題を発見することが多々あります。この状況下でとるべき行動は、「エラー報告から先に直す」です。エラーの報告機能が不正確ならば、今後テストを続けるうえで障害になることは想像に難くありません。つまり、テストを優先的に直すべきなのです。
 という事で、テスト件数のカウント処理を探してみましょう。「カウントする」なので、プログラムは++(インクリメント演算子)が使われているはずです。また、例外処理を受け取る部分があるはずです。この2点に注目し、プログラムを探すと、ExecuteAllTestメソッドと、そこから呼び出されているErrorメソッドが条件に一致しています。この2つのメソッド内に定義しているプログラムをよく読めば、ここまで順番に連載を読んでいる読者ならば、どこがおかしいのかわかると思います。
 答えは、「1つの例外で2回Errorメソッドを呼び出している」です。2回呼び出しているから、2件と表示されているわけです。これは、初心者がオブジェクト指向プログラミングしているときにありがちな間違いです。オブジェクト指向プログラミングをすると、メソッドの詳細な内容を把握せずに複雑なものを作れますが、それが原因でエラーを引き起こすことがあります。オブジェクト指向プログラミングは、細部を知る必要をなくしますが(情報の隠蔽の原則)それが原因でエラーを引き起こす可能性があることを覚えてください。どんな物事でも、便利さの裏に危険が潜んでいるのです。
 原因がわかった答えは簡単です。念のために模範解答を掲載しますので確認してください。
//全てのテストを実行する
public void ExecuteAllTest()
{
    string msg;
    System.Action[ ] tests = GetTests();
    foreach ( System.Action test in tests ) {
        try {
            test( );
        } catch ( TestFail e ) {
            msg = e.Message + 
                System.Environment.NewLine + 
                e.StackTrace;
            this.Error( msg );
        } catch ( System.InvalidOperationException e ) {
            msg = e.Message + 
                System.Environment.NewLine + 
                e.StackTrace;
            this.Error( msg );
        }
    }
}
デバッグ実行して下さい。エラー件数が1件になっていると思います。しかしながら、この模範解答は冗長で、しかもオブジェクト指向プログラミングらしくありません。自分が実装したメソッドで、情報の隠蔽の原則により間違いが生じる場合は、その多くはメソッドの使い勝手が悪いのが原因です。それがプログラムを汚くします。プログラムが美しくない場合、そのプログラムには危険が潜んでいます。これは、プロのプログラマーでは常識です。是非この機会に、プロの考え方を覚えてください。趣味でプログラミングをする際にも役立ちますのでお得ですよ。
 次回、このプログラムを元に、新しいオブジェクト指向プログラミングの技法を解説します。お楽しみに。
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ジャンル : コンピュータ

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色々な情報処理技術を啄ばむから楽しみにしてね。

http://twitter.com/indori
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