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C#文法リファレンス - 値型

概要
 メモリのスタック領域に確保される型を定義します。

日常でたとえると
 年、月、日の3つの数字を合わせると、時を表わせます。そういう、何かを合体させたものを複合型と言います。値型を日常のものでたとえると、買い物のメモ程度のものをイメージするとよいでしょう。

使用に適した状況
 軽い型や変更が連鎖したくないオブジェクトに使用します。色々な事が考えられますが、基本的には、参照型では不適切なオブジェクトに使用します。

サンプル

/*----------------------------------------------------
 * 
 *  値型
 *  
 ----------------------------------------------------*/
using System;

struct ValueType
{
    private int Value;

    static void Main()
    {
        //値を設定&確認
        ValueType r = new ValueType( );
        //Update( r, 10 ); //これでは変更できない
        r.Value = 10;
        Console.WriteLine( "初期値は{0}\n", r.Value );

        //別名で値を変えたらどうなる?
        ValueType r1 = r; //別名をつける
        //Update( r1, 20 ); //これでは変更できない
        r1.Value = 20;
        Console.WriteLine( "別名をつけて値を変更します・・・" );
        Console.WriteLine( "参照側の値は{0}", r1.Value );
        Console.WriteLine(
            "参照元の値は{0}", r.Value ); //変更されない

        //終了
        Console.ReadLine( );
    }

    //値を更新する
    static void Update( ValueType r, int newValue )
    {
        r.Value = newValue;
    }
}


//値型は継承できない
//struct Child : ValueType { }

メソッド内で変更しても値が変更されない事と、別名と本体のインスタンスが個別に値を持つ点に注目してください。

文法
 structキーワードと名前を指定します。波括弧内にメンバーと呼ばれる要素を定義できます。また、型につける修飾子も定義できます。メンバーと修飾子については個別に解説します。

解説
 .NETにはメモリのマネージヒープ領域に確保される参照型と、スタック領域に確保される値型が存在します。値型はランタイムが管理する必要がないので軽量型とも呼ばれることがあります。
 管理されない点以外の特徴としては、スタック領域に確保されるので、更新が影響しない点が挙げられます。参照照型とは違い、メソッド内で変更し、呼び出し側のメンバーの値を変えることはできません。また、別名を付けた時点で別の変数としてみなされます。何故ならば、スタック領域は一時的に確保され、直ぐに上書きされるからです。すなわち、局所的に使用されるのです。
 ただし、軽量という点に注目してパフォーマンス向上のために、値型を使用するのはお勧めできません。というのも、.NETの最適化の影響と、メソッド呼び出しのパフォーマンスなどの要素が複雑に絡み合うからです。普通の人間が正しく考える事は不可能に近いです。パフォーマンスの事はコンパイラに任せましょう。
 では、どうやって使い分けるのかというと、その他の特徴に着目します。更新が連鎖せず、継承不可である点が重要です。継承を伴うような複雑な型は参照型で実装し、継承もしないような単純な型は値型として実装しましょう。他にも細かな違いがありますが、ひとまずこの2点を抑えておくとよいでしょう。他の特徴は余裕が出たときに実験してみましょう。
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