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プログラムは文章と同じ

 実務を行っている人は、教科書で書かれていない事をよくします。教科書では、正しいとされるプログラムを表記して、それを元に解説することが多いです。説明をするという目的から考えると、これは非常に正しい行為なのですが、現実は正しいとされる美しいプログラムだけではありません。本当の実力とは、状況に合わせて、プログラムの表現を変えられる力です。
 アマチュアの人がこれから載せるプログラムを見たらなんと思うでしょうか?おそらく、余計な事をしていると思うでしょう。

//当ブログの割り算と掛け算の共通性から抜粋
//3つの引数を受け取る演算
//プログラムA
private Value Operator(
    char addValue,
    char subValue,
    char remainder )
{
    if ( addValue == this._table.First ||
        subValue == this._table.First ) {
        return new Value( this._table.First );
    }
    Value temp = new Value(
       Sign.Plus,
       this._table.First,
       this._table.First,
       this._table.First,
       remainder );
    char highValue = this._table.First;
    char lowValue = this._table.First;
    while ( remainder >= subValue ) {
        Value v = this.Add( lowValue, addValue );
        lowValue = v.LowValue;
        if ( v.IsHighValue ) 
            highValue = this.Increment( highValue ).LowValue;
        remainder = this.Sub( remainder, subValue ).LowValue;
        temp = new Value(
            Sign.Plus,
            highValue,
            v.LowValue,
            this._table.First,
            remainder );
    }
    return temp;
}

このプログラムは、次のようにかけます。

//プログラムB
private Value Operator(
    char x,
    char y,
    char z )
{
    if ( x == this._table.First ||
        y == this._table.First ) {
        return new Value( this._table.First );
    }
    char highValue = this._table.First;
    char lowValue = this._table.First;
    Value v = new Value( this._table.First );
    while ( z >= y ) {
        v = this.Add( lowValue, x );
        lowValue = v.LowValue;
        if ( v.IsHighValue ) 
            highValue = this.Increment( highValue ).LowValue;
        z = this.Sub( z, y ).LowValue;
    }
    return new Value(
            Sign.Plus,
            highValue,
            v.LowValue,
            this._table.First,
            z ); 
}

プログラミングをかじった人は、プログラムBだけが正しいという傾向があります。ですが実務経験者は、状況に合わせて、プログラムAの方を書き時もあることをよく知っています。
 プログラムBを崩して、Aのように書くのには理由があります。それは、デバッガで変数の変化を追いやすいからです。デバッガには、一ステップずつ実行しながら、変数などの値を表示する機能があります。そのデバッガの機能を使う際には、プログラムAのようにした方がチェックしやすい。
 当ブログが想定している主な読者は初心者ですから、ブログを書く際にはいつも気を付けています。文章とプログラムは、自分を誇示するためにするものではありません。誰かに何かを伝えるために行うものです。文章はもちろんのこと、プログラムも表現を変えなくてはなりません。
 コミュニケーションの手段や媒体は関係ありません。何かを伝えたいときは、対象に合わせた表現をしましょう
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テーマ : プログラミング
ジャンル : コンピュータ

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Author:インドリ
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コンニチハ。

ボクは、無限の夢(infinity dream)を持つネタ好きな虹色の鳥インドリ(in dre)です。
色々な情報処理技術を啄ばむから楽しみにしてね。

http://twitter.com/indori
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