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C#文法リファレンス - クロージャ

概要
 ローカル関数に全ての引数を明示しなくとも、何らかの変数にアクセスできます。

日常でたとえると
 人間は会話をするとき、文脈から判断することが多いです。会話する際に、機械的に全ての用語を解説していたら会話ができません。

使用に適した状況
 パラメーターで指定されたくない、もしくは、予め使用する変数が決まっており、なおかつ、使用する値が動的に(実行時に)変化する関数を記述したい場合。

サンプル

/*----------------------------------------------------
 * 
 *  クロージャ
 *  
 ----------------------------------------------------*/
using System;
using System.Reflection;
class Sample
{
    static void Main()
    {
        //ローカル変数が指定されているのでクロージャになる。
        Console.WriteLine( "クロージャを実行します・・・" );
        int value = 10;
        Print( x => ( x + value ) );
        Console.WriteLine( );

        //クロージャを実現する為に作成されるクラスを表示
        Console.WriteLine( 
            "クロージャを実現すために次のインナークラスが定義されています・・・" );
        Type[ ] names = 
            typeof( Sample ).GetNestedTypes( BindingFlags.NonPublic );
        foreach ( Type t in names )
            Console.WriteLine( "インナークラス:{0}", t.Name );
        Console.WriteLine( );

        //終了
        Console.ReadLine( );
    }

    static void Print( Func<int, int> f )
    {
        for ( int i = 0 ; i < 10 ; i++ ) {
            Console.Write( "{0} ", f( i ) );
        }
        Console.Write( "\n" );
    }
}


文法
 厳密にいうとクロージャは文法ではありません。C#にクロージャという文法があるわけではありません。ですが、一般的なテクニックなので文法リファレンスで取り上げています。
 クロージャを記述するのは簡単で、パラメーターを経由せずにローカル変数を使用するだけです。ローカル変数を使用すれば、自動的にC#がインナークラスを活用して実現してくれます。

解説
 関数を記述するとき、全ての値をパラメーターで指定するのは、非常に窮屈で不合理です。関数の基本は引数の指定にありますが、そのルールをいかなる状況でも守っていると、逆に美しくないコードになる場合があります。例えば、同じスコープ内で、関数の値を決定するのに必要な変数が明確なのにもかかわらず、絶対にパラメーターで指定せねばならないというコーディングルールがあれば、逆に記述者の意図が見えにくくなります。何故ならば、使用したい変数の値をパラメーターをいったん経由して使用するからです。この回りくどい記述は、読む人を苛立たせる可能性が大いにあります。誰しも使用したい変数があるならば、直接その変数を使用すればいいと思うでしょう。そんなときに使用するのがクロージャと呼ばれるテクニックです。
 クロージャはパラメーターで指定されていない変数を使用することを指す用語です。使用できる変数は、同じスコープに属しているものだけです。複数の関数で使用する変数は、フィールドで指定します。
 関数型プログラミングのテクニックを使用しない人は、クロージャの有用性が分かり難いと思います。しかしながら、今日のC#では、関数型プログラミングの技法も普通に使用されます。C#は単一パラダイムの言語ではなく、マルチパラダイムの言語です。C#を使いこなしたい人は、こうした関数型プログラミングのテクニックも身に付けるとよいと思います。
 ちなみに、近代的な言語は、C#に限らずほぼすべてマルチパラダイムになっています。関数型プログラミングも命令型プログラミングもできなければ、現在はプログラマーとして通用しないでしょう。
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