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ネタつつき174 ー 超天才たちの共演作ゲーデルの不完全性定理を堪能しよう♪

 こないだゲーデルの不完全性定理を学習し感動しました。そこで、ゲーデルの不完全性定理の素晴らしさと、重しさを伝えたいと思い、自分がわかったことを書こうと思いました。
 ゲーデルの不完全性定理を理解するには、まず時代背景を知らねばなりません。当時は集合論が登場し、集合論により全ての知識が形式化可能ではないかとまで言われていました。しかしながら、集合論にパラドックスが発見され、数学の厳密化が必要となりました。
 そこで提唱されたのがヒルベルトプログラムです。カントールと肩を並べる超天才ヒルベルトは、数学全般を厳密に形式化するプログラムを打ち立てました。この試みは大変画期的で、幾何学は成功しました。ところが、若き超天才ゲーデルが現れ、無矛盾性(矛盾がないように厳密的に形式化する事)は不可能だと証明してしまいました。これからその内容を説明します。
 先ずゲーデルは全ての記号と論理式を自然数化しました。何故ならば、ヒルベルトプログラが目指しているのは「数学の厳密化」であり、「全てのものは単純な算術のみで証明可能でなければならない」と提唱していたからです。次に関数を定義しました。これで下準備は終了です。
 論理式や記号を数値化し、それを関数として定義した上で、ゲーデルはある定理を証明しました。それは、[ Sb( a, ν, Z( n) ) ∊ Flag( κ ) ] & [ Neg( ν, Gen α ) ] ∊ Flag( κ ) の条件を満たせないという事です。この式は、サブセットに属するのと同時に、否定の論理的帰結を満たす類記号(自由変数を1つもつ論理式)は存在しないです。これをω矛盾と呼びます。
 サブセットというのは、自由変数を再帰的に決定した結果ものです。そして、Negとは否定(Not)の事です。つまり、ゲーデルは肯定と否定を同時に満たすような論理式を受け入れてはならないといっているのです。これは当たり前だと思うのでしょうが、何故ならば、全ての論理式・公理・記号・関係を数値化した上で、自己証明しようとしているからです。
 サブセットは無限のものを扱えるように再帰的に定義したものであり、これが意外と曲者です。これは、次の否定と併せて考えると分かります。単項否定は明らかに正しい論理式です。つまり、大概の場合「正しい」と見做されます。そして、サブセットは単純な式を「再帰的」に適用した結果です。という事は、サブセットで正しいと判明すれば、否定もまた正しいとなってしまい矛盾が生じます。これは、数値化した結果得られる事象です。
 数値化して自分で証明の正しさを語らせるという事は、論理式として正しいのと、意味的に正しいとの区別がつかなくなる危険性が高いです。何故ならば、機械的に数値として正しいという事象は、意味と抽象的に隔離されているべきものだからです。それを数値化して同一化するのですから、自ずとゲーデルが言っているω無矛盾に違反してしまうことになります。
 さらにゲーデルは、算術化したω無矛盾な体系には決定不能な算術的問題があると提唱しました。これは、公理系が使っている基礎算術の証明ができない限り、その算術により構築された公理系もまた、証明不可能な問題が発生するという事を意味しています。
 わかりやすく言うと、皆さんが使っているNot論理演算(○○でない)は証明されているでしょうか?これが証明されていないという事は、再帰的に定義された全ての論理式には、証明不可能なものが存在する事になっていしまいます。すなわち、ヒルベルトが言ったような、厳密で形式化された算術的に構築された公理は不完全なのです。
 この不完全性定理が意味するところは大変深いです。Notのような単純なものでさえ、証明不可能なのですから、人間が考える事は必ず矛盾や証明不能な事柄が潜んでいるのです。絶望的だと考える人が居ても不思議ではありません。
 ですが私は楽観視しています。何故ならば絶対の真理を求める事はできませんが、人間が可能な範囲で不完全な論理体系ならば構築可能だと思うからです。数学の厳密化は絶望的に思えますが、それのさらに上のメタ学問を考えればいいのです。メタ学問のメタ学問は疑問に思うでしょうが、この学問もまた再帰的に人間の能力の限界に行き当たるので、人間が絶対に正しいと合意できるものを抜き出して学問をつければいいだけの話です。むろん簡単な事ではありませんが、人間の力が有限だからこそ、人間がもつ最小限の理論は必ずあるので、絶望する必要ないのです。読む、書く、比較する(等価性)の3つの原始関数で構築すればいいと思います。
 私が書いたことは、不完全性定理に関する本を一回読んだだけのものであり、他にも色々な発見があると思います。超天才たちの共演は非常に知的好奇心を刺激します。是非あなたも不完全性定理に目を通してください。興奮する事間違いなしです。

参考のために私が読んだ本を挙げます。

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