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ネタつつき175 - ゲーデルの不完全性定理が証明したものは希望

 ヒルベルトプログラムとゲーデルの不完全性定理に刺激され、昨日、最小の計算機について考えてみました。そして思いついたのが、条件分岐移動命令1つ、プログラムカウンタ1つ、記憶場所1つの仮想計算機です。
 この計算機は原理的に何でもできます。というのも、プログラムの構成要素は、ビット操作、比較、ジャンプ、読み書きだけだからです。なので比較結果に基づき、データを移動する命令を1つ用意すれば何でもできるという事になります。ジャンプ命令を気にする人が居ると思いますが、結局のところ、プログラムカウンタの値を変更するだけなので、移動命令があれば十分なのです。
 さて、この計算機が無矛盾性についてですが、おそらく「符号化形式に依存する」です。何故ならば、ゲーデルの不完全性定理により、比較部分(等価演算)の部分で問題が発生すると予想できるからです。という事は、計算機は二進数ですから、何を0と1に割り当てるのかに依存する問題になります(何進数でも問題の本質は同じ)。ここでもう一度ゲーデルの不完全性定理について考えてみます。
 第二不完全性定理は、嘘吐きのパラドックスと似ています。自己記述的に判定をすると仮定すると、文法的に正しいと等価性が判定できなくなります。ここで求められるのは、「情報が足りない」事を示すことです。このままでは証明できないと結果を返さねばなりません。
 次に問題になるのが第二不完全性定理です。これは厄介です。この仮想計算機の場合、条件分岐移動命令が証明可能か否かにかかっているように見えます。これが上手く働かないと、再帰的に条件分岐移動命令の比較部分で証明が不可能になってしまいます。
 ただ、私が思うに、本当の問題はここではないと思います。少数の有限原理から成る、公理系の中では証明できない問題が発生するという事の視点を変えれば、全ての問題を無理やり少数の原理に起因させた点が問題の本質だと思います。
 ある問題を証明したり、妥当性を判断したりするには、少数の算術ではなく、任意の数の要素が必要となります。これは、システム屋をしていて感じたことなのですが、現実に起こる問題は、解くための鍵が変動します。ある問題は1つ、またある問題は4つ・・・というふうに、問題ごとに異なる量の要素が必要となります。要素が足りないうちは、何を考えても不完全となってしまいます。
 以上の理由で、「符号化形式に依存する」だと私は思います。ゲーデルの不完全性定理を超えるには、証明できるまで不足情報を返す論理形式が必要です。これを満たせば、自ずと第二不完全性定理をクリアーできると思います。
 ただ、この文章を書いている最中に、私は第三の不完全性定理を思いついてしまいました。「ω矛盾かつ、全ての要素が証明可能になるまで答えを確定しない公理系は、人間の有限性に阻まれ、決して完全にならない」です。
 人間の情報処理方法は、五感およびそれを補助する道具により成り立ちます。この情報取得段階ですでに情報は完全ではありません。さらに、出力能力も記憶能力も有限です。という事は、常に不足している情報がある可能性が付きまとう事になります。どんな人間の考えも、限定合理性に基づいています。人間は神様ではないので、全知全能ではありません。従って、完成を判断する術がないので、ω無矛盾かつ完全になるまで結果を確定しない公理系は、完成を予期できないので永遠に不完全です。
 この結果は実に面白くて夢があります。不完全を嫌う人が多いですが、人間が考える事全てが不完全だからこそ、人は夢を持ち、発展させる努力ができるのです。始から神様から完全な理論を与えられたとしたら、人間は何も考える必要がなくなり、人間の人生は何ともつまらないものになります。
 ゲーデルの不完全性定理を絶望の象徴だととらえる人が居るようです。しかしながら私は、不完全だから面白いと考える人間なので、ゲーデルの不完全性定理は、希望の証明に他なりません。
 現代人は完全さの幻想にとらわれ、不完全による苦しさのあまり考える事を止め、空気に流されるままに生存しているような気がします。しかし、人類の歴史を思い返せば、完全だった時なんて一度もありませんし、ゲーデルの不完全性定理が指し示すように、人間が考える論理体系は常に不完全です。
 不完全性を否定したり、あきらめたりするのではなく、不完全性を希望ととらえ、自分ができる小さな改善を積み重ねていきましょう。そうすれば、貴方の人生は充実したものになると思います。人間の幸せは考える行為そのものだと私は考えています。
 この稚拙な文章で、たった一人でも希望を持ってくれる人が居れば幸いです。
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