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計算機の基本原理を味わおう23 - 名前に注目して論理エラーを直そう

 この記事は、計算機の基本原理を味わおう22 - どこまでリファクタリングするのか考えようの続きです。前回は、リファクタリングのゴールについて解説しました。今回は、命名の大切さと論理エラーについて解説します。
  プログラミングのエラーは大別すると、物理エラー論理エラーの2つです。物理エラーは、文法間違いなどの間違いで、大変はコンパイラが指摘してくれます。一方の論理エラーは、アルゴリズム間違いなどの人間の認識そのものの間違いです。厄介なのはこの論理エラーです。
 テストファーストとリファクタリングを駆使してプログラミングをすると、論理エラー減らせます。しかしながら、論理エラーはテストで検出し難いものです。他の手段も必要です。
 具体例として、前回のサンプルプログラムの論理エラーを挙げます。前回のサンプルプログラムは、Assertを仕込んでいるので、処理結果としては間違いではありません。しかしながら、もっと深い部分の論理エラーがあります。それがどこなのかわかりますか?
 答えは、「メソッド名と処理内容が一致していない」です。プログラムは、処理結果が正しければいいというものではありません。人間が読んで誤解を与えないようにしなければなりません。そういった論理エラーはテストによる検出が難しいです。
 論理的な間違いがあるサンプルプログラムを掲載します。

namespace MiniBitMachine.V3
{
    //inc(インクリメント)命令
    public sealed class Inc : IfCode
    {
        //関係のないプログラムは省略

        //比較対象が真の場合に実行するコードを取得する。
        protected override CompareMove[ ] GetTrueCodes()
        {
            CompareMove[] result = new CompareMove[ 2 ];
            result[ 0 ] = new CompareMove(
                this._targetAddress,
                this._info.OneAddress,
                "対象を1に設定" );
            result[ 1 ] = new CompareMove(
                this._carryFlagAddress,
                this._info.ZeroAddress,
                "桁上がりフラグを0に設定" );
            return result;
        }

        //比較対象が偽の場合に実行するコードを取得する。
        protected override CompareMove[ ] GetFalseCodes()
        {
            CompareMove[ ] result = new CompareMove[ 2 ];
            result[ 0 ] = new CompareMove(
                this._targetAddress,
                this._info.ZeroAddress,
                "対象を0に設定" );
            result[ 1 ] = new CompareMove(
                this._carryFlagAddress,
                this._info.OneAddress,
                "桁上がりフラグを1に設定" );
            return result;
        }
    }
}

メソッドの名前と処理内容を比べてみてください。処理内容が逆になっています。
 この論理エラーは、実際にありがちな仕様の解釈を間違った場面を想定して作りました。このプログラムを作った人は、次のように考えて作っていると仮定しています。

//比較部分
cmov 2, 3 //手順0:実行フラグの場所に対象データを移動
cmov 0, 96 //手順1:手順6へジャンプ

//真のコードブロック
cmov 2, 1 //手順2:比較フラグを真に設定
cmov 3, 1 //手順3:対象を1に設定
cmov 4, 0 //手順4:桁上がりフラグを0に設定
cmov 0, 128 //手順5:手順8へジャンプ

//偽のコードブロック
cmov 3, 0 //手順6:対象を0に設定
cmov 4, 1 //手順7:桁上がりフラグを1に設定

//最終
cmov 1, 0 //手順8:プログラムの終了。

この解釈は真偽が逆です。何故ならば、2行目の比較移動命令がある以上、下のほうが真のコードブロックだと考えるべきだからです。現場で起こるエラーのうちの多くが、この手の論理エラーです。
 この厄介な論理エラーを検出するには、テストプログラムだけではなく、人間のチェックが必要です。具体的には、先ほど述べたように、名前が鍵になると思います。リファクタリングで改名があるのはこういった時のためです。適切な命名をしていると、名前から処理内容の間違いが分かります。他にも資料の整理整頓や、仕様の認識についての確認作業などが論理エラーに対して有効です。
 今回はこれで終わりです。プログラミングでありがちで、検出が難しい論理エラーの解決の参考資料になれば幸いです。次回はもう少し難しい概念について解説します。お楽しみに。
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テーマ : プログラミング
ジャンル : コンピュータ

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