スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

計算機の基本原理を味わおう28 - 冗長命令の最適化

 この記事は、計算機の基本原理を味わおう27 - セグメントアドレス指定方式の弱点とオーバーフローの危険な関係の続きです。前回は、計算機を扱ううえで避けられない、セグメントアドレス指定方式の弱点と、オーバーフローについて解説しました。今回は、冗長な命令をどのようにして扱うのかについて解説します。
 前回示したように、最小計算機は16個を超える比較移動命令を扱えません。では、どうすればいいのでしょうか?その答えは単純明快です。長ければ短くすればいいのです。短くするという観点から、もう一度ビット値比較命令の降雪について考察してみましょう。
 ビット値を真偽に見立てて表にしてみます。そうすると、次のようになります・・・

Y       X    結果 
0(偽) 1(真)  0(偽)
0(偽) 0(偽)  1(真)
1(真)  1(真)  1(真)
1(真)  0(偽)  0(偽)
※結果はXの領域に格納される仕様であることに注意

0を偽1を真としてとらえると、Yの値が真の時はXと結果は同であることが見てとれます。言い換えれば、Yの値が真の場合は、Xの値が変化しないので何もしなくてもよいのです。ここに答えがあります。何もしなければ、始めから命令を用意しなければ命令の長さを短くできます。

0 : cmov flag, y
1 : cmov pc, trueY
2 : cmov flag, 1  //falseY
3 : cmov flag, x
4 : cmov pc, trueX
5 : cmov flag, 1 //falseX
6 : cmov x, 1 
7 : cmov stop, 9 //終了地点へジャンプ
8 : cmov x, 0 //trueX
9 : cmov stop, 0

この命令を生成するには・・・

//eqlb命令
public class EqualBit1 : IfCode
{
    //比較対象が真の場合に実行するコードを取得する。
    protected override IEnumerable<CompareMove> GetTrueCodes( )
    {
        return new List<CompareMove>();
    }
}


//if文を表わすオブジェクト。
public class If : CompositeInstruction
{
    //偽コードブロックを生成する。
    private void CreateFalseCode( ExecuteEnvironment info )
    {
        this._falseCodes.Insert(
            0,
            new CompareMove(
                info.CompareFlagAddress,
                info.OneAddress,
                "比較フラグを真に設定。" ) );
        if ( this._trueCodes.Count() == 0 ) return; //※ここ重要!
        CompareMove jump = new CompareMove(
                info.ProgramCounterAddress,
                0,
                "偽のコードブロックの終了地点。" );
        jump.IsJump = true;
        jump.JumpPoint = 
            this._trueCodes.Count + 
            this._addTrueCodeCount
            + 1; //※自己を含めるので1加算
        this._falseCodes.Add( jump );
    }
}

こんな具合に冗長な命令を生成しないようにします。
 こういった冗長命令を削減する行為を、冗長命令の最適化と呼びます。これは、コンパイラで一般的に行われていることです。こういったことがコンパイル段階で行われていることを理解していれば、バイナリレベルでのデバッグができるようになりますし、情報技術に関する深い知識が得られえます。
 ちなみに私は、冗長命令の最適化という概念を、オブジェクト指向プログラミングでコンパイラを実装することにより得ました。この経験から、現代のプログラミングは、オブジェクト指向プログラミングが当たり前になっており、こういったバイナリレベルの知識が無関係だと軽視されますが、オブジェクト指向とバイナリは意外と深い関係があると考えています。続く...
スポンサーサイト

テーマ : プログラミング
ジャンル : コンピュータ

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

インドリ

Author:インドリ
みなさん、はじめまして、
コンニチハ。

ボクは、無限の夢(infinity dream)を持つネタ好きな虹色の鳥インドリ(in dre)です。
色々な情報処理技術を啄ばむから楽しみにしてね。

http://twitter.com/indori
は別人による嫌がらせ行為です。
私とは関係ないので注意して下さい。
次はなりすましブログなどをするかもしれませんが、ここ以外でブログをするつもりがないので、ここ以外にインドリのブログがあったとしても無視してください。


何度言っても分からない人がいるので、ここにコメント欄へ書き込むときの注意事項を書きます。


一、社会人としてのマナーをわきまえましょう。
一、妄想に基づく書き込みを止めてください。
一、暴言の類は書かないで下さい。
一、某誹謗中傷サイトの書き込みは彼らの妄想に基づく書き込みですから無視して、ここへ書き込まないで下さい。
一、コメント書く前に他のコメントよく読んでから行って下さい。
一、言いがかかり等の行為を禁止します。
一、その他常識的に考えて迷惑なコメントはしないで下さい。


以上のルールを守れない人のコメントは削除します。



利用上の注意
ここに紹介してある文章およびプログラムコードは正確であるように心がけておりますが、内容を保証するものではありません。当サイトの内容によって生じた損害については、一切の責任を負いませんので御了承ください。


執筆したCodeZineの記事


【VB.NETで仮想CPUを作ろう】

  1. VB.NETで仮想CPUを作ろう
  2. レジスタの実装
  3. 仮想CPUのGUI化
  4. テストドライバの改良
  5. CPUの基礎動作の実装
  6. MOV命令の実装
  7. ADD命令実装
  8. SUB命令実装
  9. INC命令&DEC命令の実装と命令長
  10. MLU命令の実装とModR/Mについて
  11. DIV命令の実装とイベント設計について
  12. 機械語駆動式 関数電卓を作ろう!
  13. 機械語駆動式 関数電卓を作ろう! 解答編(前半)
  14. 機械語駆動式 関数電卓を作ろう! 解答編(後半)


【仮想ネットワーク実装でTCP/IPを学ぼう】
  1. TCP/IPの基礎と勘所
  2. ネットワークアクセス層の勘所
  3. インターネット層の勘所
  4. トランスポート層の勘所
  5. アプリケーション層の勘所
  6. セキュリティの基礎と仮想ネットワークの仕様
  7. GDI+と独自プロトコルの定義



【並列化】
インテル Parallel Studioを使って並列化プログラミングを試してみた
並列プログラミングの効率的なデバッグを実現する「Parallel Inspector」


【TBBシリーズ】
  1. インテル スレッディング・ビルディング・ブロックの概要
  2. インテルTBBから学ぶループの並列化
  3. スレッドセーフとインテルTBBのコンテナ
  4. インテルTBBのスレッドクラス


【OpenMPシリーズ】
  1. OpenMPの基礎構文
  2. OpenMPの実行時ライブラリと並列ループ
  3. OpenMPのメモリモデルとfork- joinモデル

最近の記事
最近のコメント
月別アーカイブ
カテゴリ
Ada (9)
COBOL (5)
C (9)
C++ (11)
C# (370)
D (25)
Java (8)
Perl (1)
Ruby (14)
PHP (2)
Boo (2)
Cobra (2)
LISP (6)
F# (33)
HTML (0)
XHTML (0)
CSS (0)
XML (0)
XSLT (0)
Scala (4)
WPF (0)
WF (2)
WCF (0)
LINQ (4)
MONO (5)
Linux (0)
MySQL (0)
ブログ内検索
リンク
最近のトラックバック
RSSフィード
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
FC2カウンター
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。