ネタつつき201 - 情報技術は文系
そもそも文系と理系の定義はどうなっているのでしょうか?調べてみると、文系は人の活動を対象にした学問、理系は自然を対象とした学問のようです。という事は、情報技術がどちらに属するのかという問題は、情報技術が対象とする物によって決まるといえると思います。では、情報技術は何を対象としているのでしょうか?
趣味は別として、大半のシステムは人が使用するものであり、その部分を重点的に考えます。大半の利用者は、経営などの人間の活動に使用します。ただし、科学者がユーザであるシステムもあります。この場合は、科学的なものをオブジェクトして扱います。そういうことから、私は文理に分けることなんて無意味だと考えているのですが、そこをあえて突き詰めて考えると、科学者も人です。したがって、人を対象とした技術体系なので文系だと思います。
文理に分けるには馬鹿げた行為であり、そのような行為をしたがる技術者がいるとは思えませんが、「人のためにシステムを作る」という考え方を私は大切だと考えています。世間は情報技術を理系というのですから、自然現象を対象としていると考えているようですが、実際の情報システムは、人の活動そのものを対象としています。その証拠に、あなたが普段使用している携帯やスマートフォンは、自然現象を解析するためのものでしょうか?それを考えると、文系という理由がわかると思います。
お恥ずかしい話ですが、情報技術者の中には、自分を理系エリートだと思い込み、人間の心を二の次だと考える人が稀にいます。もしかしたら、そういう思い上がった、自称理系の変な人が目立つため、世間は理系だと思っているのかもしれません。もしそうならば残念です。
纏めます。情報技術を文理で分ける行為自体が馬鹿々しいですが、あえて分けるのであれば文系です。何故ならば、情報技術は人間をメインターゲットとしており、人の心なくして成り立たない技術体系だからです。私たち情報技術者は、「人の心なくして情報技術にならず」をモットーに働き続けましょう。