スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

計算機の基本原理を味わおう30 - コードセグメントとプログラムカウンタは仲良しこよし

 この記事は、「計算機の基本原理を味わおう29 - 命令形式を見直しモジュール化に備える」の続きです。前回は、モジュール化を実現するべくやるべきことを解説しました。今回は、引き続きモジュール化に向けて実装していきます。
 前回、他のコードセグメントに格納された命令を、呼び出せるようになったので、早速やってみましょう♪

class Sample
{
    static void Main( )
    {
        CallNotTest();
        Console.ReadLine();
    }

    //Not命令呼び出し
    static void CallNotTest( )
    {        
        //下準備
        byte ds = 0;
        byte cs = 1;
        byte targetAddress;
        var mem = new Memory();
        InitNot( ref mem, ds, cs, out targetAddress );
        Cpu cpu = new Cpu( ds, ( byte ) ( cs + 1 ), mem );

        //次の命令を実行すための準備用命令
        var ex = cpu.ExecuteInfo;
        var flagSet = new CompareMove();
        flagSet.Destination =
            new Immediate( ex.CompareFlagAddress );
        flagSet.Source =
            new Immediate( ex.OneAddress );

        //not命令を呼び出す命令を用意
        var call = new CompareMove();
        call.Destination =
            new Immediate( ex.CodeSegmentAddress );
        call.Source = new Immediate( cs );
        var codes = new CompareMove[ ] { flagSet, call };
        cpu.CodeWrite( codes );

        //テスト実行
        cpu.AllRun();
        bool value = cpu.ReadMemoryData( targetAddress );
        if ( value )
            Console.WriteLine( "エラー" );
        else
            Console.WriteLine( "成功" );
    }

    //Not命令の準備
    static void InitNot(
        ref Memory m, byte ds, byte cs, out byte targetAddress )
    {
        Cpu cpu = new Cpu( ds, cs, m );
        targetAddress = 3;
        Not not = new Not(
            targetAddress,
            cpu );
        bool targetValue = true;
        cpu.WriteMemoryData( targetAddress, targetValue );
        not.SetBinary();
    }
}

長く見えますが、やっていることは簡単です。Not命令をコードセグメント1に用意し、コードセグメント2からコードセグメント1のNot命令を呼び出しているだけです。結果が楽しみです♪・・・・・・・あれ?プログラムカウンタが限界を超えました。一体全体なぜなのでしょうか?
 調べるために、デコーダーに不正な命令を検出する機能を追加します。

//命令を解析するオブジェクト。
public class Decoder
{
    //命令をデコードする。
    public CompareMove Decode( IEnumerable<bool> binary )
    {
        var result = new CompareMove( binary );
        bool imFlag = false;
        result.Destination = this.GetOperand(
            result.Destination, ref result, true, ref imFlag );
        result.Source = this.GetOperand(
            result.Source, ref result, false, ref imFlag );
        //不正命令検出
        if ( result.Destination.Value == 0 &
            result.Source.Value == 0 ) {
            throw new InvalidOperationException(
                "読み取ったバイナリ値が0でした。" +
                "正しい命令が用意されていません。" );
        }
        return result;
    }
}

そしてテストを再度実行すると、全てのビット値が0の不正命令が検出されます。Not命令は確かに用意したはずです。何が起こっているのか、考えてみましょう。
 あらかじめNot命令を用意しているのも関わらず、そのビットパターンが読み取れないという事は、読み取りに問題があると推測できます。しかしながら、今までテストをパスしていたので、フェッチ(命令読み取り機能)に問題があると思えません。という事は、読み取り位置を間違っていると考えるのが妥当です。試しにブレークポイントを仕掛けて、命令の読み取りをチェックしてみましょう。コードセグメントを書き換える命令自体は成功しており、そこから正しいビット列を読み出せていないことがわかります。
 その理由は、計算機の原理にあります。コードセグメントアドレス方式は、コードセグメントと、プログラムカウンタの値をもとに働いています。従って、コードセグメントの値を書き換えたならば、プログラムカウンタの値も書き換えないと、正常に動作しないことになります。問題がわかれば後は簡単です。次回対処法を書きます。
 今回はこれで終わりです。初心者の方は、今回紹介した手順でやると、複雑なプログラムが組めるようになります。今回の手法をまとめると、「問題発生→推理→怪しい場所に例外をセット→例外を確認→デバッガで原因探る→対策法を考える」となります。慣れないうちは、一発で問題発生個所を突き止められないでしょう。ですが、そこであきらめずに、何か所でも例外を用意しましょう。そのうち当たります。そうやって慣れていくと、問題が発生する前に例外を、適切に用意できるようになります。
 プロを名乗っている人でも、開発中は結構問題があります。プロとは間違えない人の事ではなく、間違いに対処できる人の事なのです。間違ったら自信を無くすのではなく、間違いを認め、間違いを予防できるようになりましょう。そうすれば、貴方はプロレベルのプログラミング能力を習得できます。間違えることを恐れずに、どんどん行きましょう!
スポンサーサイト

テーマ : プログラミング
ジャンル : コンピュータ

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

インドリ

Author:インドリ
みなさん、はじめまして、
コンニチハ。

ボクは、無限の夢(infinity dream)を持つネタ好きな虹色の鳥インドリ(in dre)です。
色々な情報処理技術を啄ばむから楽しみにしてね。

http://twitter.com/indori
は別人による嫌がらせ行為です。
私とは関係ないので注意して下さい。
次はなりすましブログなどをするかもしれませんが、ここ以外でブログをするつもりがないので、ここ以外にインドリのブログがあったとしても無視してください。


何度言っても分からない人がいるので、ここにコメント欄へ書き込むときの注意事項を書きます。


一、社会人としてのマナーをわきまえましょう。
一、妄想に基づく書き込みを止めてください。
一、暴言の類は書かないで下さい。
一、某誹謗中傷サイトの書き込みは彼らの妄想に基づく書き込みですから無視して、ここへ書き込まないで下さい。
一、コメント書く前に他のコメントよく読んでから行って下さい。
一、言いがかかり等の行為を禁止します。
一、その他常識的に考えて迷惑なコメントはしないで下さい。


以上のルールを守れない人のコメントは削除します。



利用上の注意
ここに紹介してある文章およびプログラムコードは正確であるように心がけておりますが、内容を保証するものではありません。当サイトの内容によって生じた損害については、一切の責任を負いませんので御了承ください。


執筆したCodeZineの記事


【VB.NETで仮想CPUを作ろう】

  1. VB.NETで仮想CPUを作ろう
  2. レジスタの実装
  3. 仮想CPUのGUI化
  4. テストドライバの改良
  5. CPUの基礎動作の実装
  6. MOV命令の実装
  7. ADD命令実装
  8. SUB命令実装
  9. INC命令&DEC命令の実装と命令長
  10. MLU命令の実装とModR/Mについて
  11. DIV命令の実装とイベント設計について
  12. 機械語駆動式 関数電卓を作ろう!
  13. 機械語駆動式 関数電卓を作ろう! 解答編(前半)
  14. 機械語駆動式 関数電卓を作ろう! 解答編(後半)


【仮想ネットワーク実装でTCP/IPを学ぼう】
  1. TCP/IPの基礎と勘所
  2. ネットワークアクセス層の勘所
  3. インターネット層の勘所
  4. トランスポート層の勘所
  5. アプリケーション層の勘所
  6. セキュリティの基礎と仮想ネットワークの仕様
  7. GDI+と独自プロトコルの定義



【並列化】
インテル Parallel Studioを使って並列化プログラミングを試してみた
並列プログラミングの効率的なデバッグを実現する「Parallel Inspector」


【TBBシリーズ】
  1. インテル スレッディング・ビルディング・ブロックの概要
  2. インテルTBBから学ぶループの並列化
  3. スレッドセーフとインテルTBBのコンテナ
  4. インテルTBBのスレッドクラス


【OpenMPシリーズ】
  1. OpenMPの基礎構文
  2. OpenMPの実行時ライブラリと並列ループ
  3. OpenMPのメモリモデルとfork- joinモデル

最近の記事
最近のコメント
月別アーカイブ
カテゴリ
Ada (9)
COBOL (5)
C (9)
C++ (11)
C# (370)
D (25)
Java (8)
Perl (1)
Ruby (14)
PHP (2)
Boo (2)
Cobra (2)
LISP (6)
F# (33)
HTML (0)
XHTML (0)
CSS (0)
XML (0)
XSLT (0)
Scala (4)
WPF (0)
WF (2)
WCF (0)
LINQ (4)
MONO (5)
Linux (0)
MySQL (0)
ブログ内検索
リンク
最近のトラックバック
RSSフィード
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
FC2カウンター
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。