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マルチパラダイム時代におけるデータ構造 第8回 ー テストも進化させよう

 この記事は、「マルチパラダイム時代におけるデータ構造 第7回 ー 宣言的プログラミングの力を感じよう」の続きです。前回は、宣言型プログラミングの表現力を解説しました。今回は、実践的なテストファーストについて解説しました。
 宣言型プログラミングの場合特に多いのですが、実装の内容がテストを上回るときがあります。そうしたときに、テストの実装をさぼると、大変なことになります。必ず実装とテストのバランスが取れる状態を維持したほうがいいと思います。バランスの指標としては、コードカバレッジがよいでしょう。極力コードカバレッジが100%になるように頑張ってテストを実装します。ただし、「コードカバレッジを上げよう」と考えると息が詰まります。「色々なユーザーストーリーを考えよう」と考える方がモチベーションが高まり、楽しくプログラミングがやり易くなります。
 この連載で現在あるユーザーストーリーは、1つのデータを生成して消滅させるというものです。その過程で、生成したデータを選択できるかと、管理するデータの個数が正しいか確認しています。ここから一つの疑問が自然と湧きます。「2つのデータのライフサイクルはどうなるのか?」です。善とテストは急げです。

using System;
using DataStructure;

namespace Test
{
    //IDataManagerTest<T>を実装するオブジェクトに対するテスト。
    abstract class IDataManagerTest<T>
    {
        //解説済みの部分は省略

        //2つのデータが生成・消滅できる事を確認するテスト。
        protected virtual void TwoDataLifeCycleTest(
            IDataManager<T> target,
            T one,
            T two )
        {
            string testName = "TwoDataLifeCycleTest";
            int count = target.Count;
            TwoDataInsertSubTest( target, one, two, testName, count );
            TwoDataDeleteSubTest( target, testName, count );
        }

        //2つのデータを発生させるサブテスト。
        private void TwoDataInsertSubTest(
            IDataManager<T> target, T one, T two,
            string testName, int count )
        {
            target.Insert( one );
            target.Insert( two );
            this.CountCheck(
                testName: testName,
                target: target,
                methodName: "Insert",
                before: count,
                rightValue: ( count + 2 ) );
        }

        //2つのデーターを消滅させるサブテスト。
        private void TwoDataDeleteSubTest(
            IDataManager<T> target, string testName, int count )
        {
            target.Delete();
            this.CountCheck(
                testName: testName,
                target: target,
                methodName: "Delete",
                before: count,
                rightValue: ( count + 1 ) );
            this.CountCheck(
                testName, target, "Delete",
                count, ( count + 1 ) );
            target.Delete();
            this.CountCheck(
                testName: testName,
                target: target,
                methodName: "Delete",
                before: count,
                rightValue: count );
        }
    }
}

やっていることは難しくありません。2つのデータを連続追加し、個数が増える事と選択ができる事を確認した後、データを1つずつ、個数と選択できるか確認しながら消滅させています。このテストを実行してみましょう。正しく実装できていればパスできます。
 2つのデータに関するユーザーストーリーを思いつけば、インデックス指定ができるIDataFreeManagerも気になると思います。IDataManagerとほぼ同じ内容のユーザーストーリーも実装します。

using System;
using DataStructure;

namespace Test
{
    //IDataFreeManagerインタフェースを、実装するオブジェクトに対するテスト。
    abstract class IDataFreeManagerTest<T> : IDataManagerTest<T>
    {
        //1つのデータを任意の場所で、生成・更新・消滅できる事を確認するテスト。
        protected void OneDataLifeCycleToIndexTest(
            IDataFreeManager<T> target,
            T value )
        {
            string testName = "OneDataLifeCycleTest";
            int count = target.Count;
            int index = 0;
            this.OneDataInsertSubTest(
                target, value, testName, count, index );
            this.OneDataDeleteSubTest(
                target, value, testName, count, index );
        }

        //1つのデータを生成するサブテスト。
        protected void OneDataInsertSubTest(
            IDataFreeManager<T> target,
            T value,
            string testName,
            int before,
            int index )
        {
            target.Insert( value, index );
            this.CountCheck(
                testName: testName,
                target: target,
                methodName: "Insert(int)",
                before: before,
                rightValue: ( before + 1 ) );
            if ( !target.Select( index ).Equals( value ) )
                throw new TestException(
                    testName,
                     "挿入した位置に正しいデータがありません。"
                     + Environment.NewLine +
                    "予想値:" + value +
                    ", 実際の値:" + target.Select( index ) +
                    "Insert(index)メソッドと" +
                    "Select(index)メソッドを確認してください。" );
        }

        //1つのデータを消滅するサブテスト。
        protected void OneDataDeleteSubTest(
            IDataFreeManager<T> target,
            T value,
            string testName,
            int before,
            int index )
        {
            target.Delete( index );
            this.CountCheck(
                testName: testName,
                target: target,
                methodName: "Delete(int)",
                before: before,
                rightValue: before );
            if ( target.Select( index ).Equals( value ) )
                throw new TestException(
                    testName,
                   "任意の位置にあるデータを正常に消滅できていません。"
                   + Environment.NewLine +
                   "Select(int)メソッドと" +
                   "Delete(int)メソッドを確認してください。" );
        }

        //2つのデータが生成・更新・消滅できる事を確認するテスト。
        protected void TwoDataLifeCycleToIndexTest(
            IDataFreeManager<T> target,
            T one,
            T two )
        {
            string testName = "TwoDataLifeCycleTest";
            int initCount = target.Count;
            int oneindex = this.TwoDataInsertSubTest(
                target, one, two, testName, initCount );
            this.TwoDataDeleteSubTest(
                target, one, two, testName, initCount, oneindex );
        }

        //2つのデータを生成するサブテスト。
        protected int TwoDataInsertSubTest(
            IDataFreeManager<T> target,
            T one,
            T two,
            string testName,
            int before )
        {
            int oneindex = 0;
            int twoIndex = oneindex + 1;
            target.Insert( one, oneindex );
            target.Insert( two, twoIndex );
            this.CountCheck(
               testName: testName,
               target: target,
               methodName: "Insert(int)",
               before: before,
               rightValue: ( before + 2 ) );
            if ( !target.Select( oneindex ).Equals( one ) )
                throw new TestException(
                    testName,
                   "挿入した位置に正しいデータがありません。"
                   + Environment.NewLine +
                    "予想値:" + one +
                    ", 実際の値:" + target.Select( oneindex ) +
                    "Insert(index)メソッドと" +
                    "Select(index)メソッドを確認してください。" );
            if ( !target.Select( twoIndex ).Equals( two ) )
                throw new TestException(
                    testName,
                   "挿入した位置に正しいデータがありません。"
                   + Environment.NewLine +
                    "予想値:" + two +
                    ", 実際の値:" + target.Select( twoIndex ) +
                    "Insert(index)メソッドと" +
                    "Select(index)メソッドを確認してください。" );
            return oneindex;
        }

        //2つのデータを消滅するサブテスト。
        protected virtual void TwoDataDeleteSubTest(
            IDataFreeManager<T> target,
            T one,
            T two,
            string testName,
            int before,
            int oneindex )
        {
            target.Delete( oneindex );
            this.CountCheck(
               testName: testName,
               target: target,
               methodName: "Delete(int)",
               before: before,
               rightValue: ( before + 1 ) );
            if ( target.Select( oneindex ).Equals( one ) )
                throw new TestException(
                    testName,
                   "任意の位置にあるデータを正常に消滅できていません。"
                   + Environment.NewLine +
                   "Delete(int)メソッドを確認してください。" );
            target.Delete( oneindex );
            this.CountCheck(
               testName: testName,
               target: target,
               methodName: "Delete(int)",
               before: before,
               rightValue: before );
            if ( target.Select( oneindex ).Equals( two ) )
                throw new TestException(
                    testName,
                   "任意の位置にあるデータを正常に消滅できていません。"
                   + Environment.NewLine +
                   "Delete(int)メソッドを確認してください。" );
        }
    }
}

こちらはUpdateもあるので、生成・更新・消滅の全てのライフサイクルをテストできます。このテストもパスできるはずです。
 文章という制約上、テスト→実装→テストという流れで書いていますが、現実のプログラミングでは単調に流れません。実際の私は初期段階で全てのテストを実装していますし、配列オブジェクトも先行して実装しています。また、実装している途中でテストしたいやユーザーストーリーを思いつくことがあります。従って、固定観念と機械的な手順を捨て、思いついたらすぐにテストを実装するという姿勢で臨むのがベストだと思います。
 どれだけのテストを一度に思いつくか(テスト量)は、経験の量により左右されます。従って、一律に個人のテストを強制するのは効果的ではありません。テストやユーザーストーリーは、脳をリラックスさせた方が思いつくので、ある程度個人の裁量に任せた方が良いと私は思います。
 最近はテスト設計を誤解し、ウォーターフォール的な行為をするという光景を見聞きしています。しかしながら、それは間違っています。テスト設計というものは、どのようなテストをするべきなのかという指針(戦略)を打ち立てるものであり、アジャイルでなければなりません。全てのテストを実装レベルで設計するという考え方は、柔軟性を失わせテスト漏れが生じます。テストは創造的な能力を必要としますので、脳と体をリラックスさせて行う必要があるのです。
 今回はこれで終わりです。次回は配列オブジェクトについて解説します。
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テーマ : プログラミング
ジャンル : コンピュータ

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Author:インドリ
みなさん、はじめまして、
コンニチハ。

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色々な情報処理技術を啄ばむから楽しみにしてね。

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