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マルチパラダイム時代におけるデータ構造 第12回 ー 不変なのか可変なのかはっきりしよう

 この記事は、マルチパラダイム時代におけるデータ構造 第11回 ー キューと押し出す。先入先出のキュー♪の続きです。前回はキューについて解説しました。今回は不変とオブジェクトと可変オブジェクトの設計について解説します。
 前回のテストで例外が発生したのは、Null参照の問題が生じていたからです。では、どのような時にNull参照が起きやすいのかというと、不変オブジェクトなのか可変オブジェクトなのか、はっきりしないときです。また、いつの段階でNull参照チェックをするのか決定する事も大切です。そもそもデータ構造というオブジェクトの種類は、不変/可変をはっきりさせないと駄目です。何故ならば、不変/可変によりアルゴリズムが変化するからです。
 アルゴリズムが変化する理由は二つあります。一、パフォーマンスに影響する。二、宣言型プログラミングなのか命令型プログラミングなのかが決まる。この2つの理由は、ある程度混在することもありますが、データ構造の場合は、他のオブジェクトの土台となるので明確にしておいた方がいいです。
 この連載は学習が目的なので両方を作ってみましょう。現場においても、できる事ならば2つ作っておき、実際にパフォーマンスを測定し、保守性や拡張性などを確認する方がよいです。これらの事は、技術者の勘で済まされることがありますが、現実と乖離することが多いので、実験しておくのがベストです。
 具体的な手順としては、まずインタフェースを不変と可変で分けましょう。

using System;

namespace DataStructure
{
    //不変データを管理するオブジェクト(データ構造)が持つべきインタフェースの定義。
    interface IImmutablDataManager<T>
    {
        //データの個数。
        int Count { get; }

        //データを選択(取得)する。
        //※選択するのは最初のデータであることに注意。
        T Select( );

        //データを発生させる。データを追加する。
        IImmutablDataManager<T> Insert( T value );

        //データを消滅する。データ1つ削除する。
        IImmutablDataManager<T> Delete( );
    }
}

using System;

namespace DataStructure
{
    //任意の位置の不変データを操作できるオブジェクトが、持つべきインタフェースの定義。
    interface IImmutablDataFreeManager<T> : IImmutablDataManager<T>
    {
        //任意の位置のデータを選択(取得)する。
        T Select( int index );

        //任意の位置へデータを発生させる。
        IImmutablDataFreeManager<T> Insert( T value, int index );

        //任意の位置のデータを更新する。
        IImmutablDataFreeManager<T> Update( T newValue, int index );

        //任意の位置のデータを消滅する。
        IImmutablDataFreeManager<T> Delete( int index );
    }
}

 次に元となるタプルオブジェクトも不変と可変を分けましょう。

namespace DataStructure
{
    //タプル(組)。
    public class Tuple<T1, T2>
    {
        //最初の要素。
        private T1 _first;
        public T1 First
        {
            get { return this._first; }
            set { this._first = value; }
        }

        //2番目の要素。
        private T2 _second;
        public T2 Second
        {
            get { return this._second; }
            set { this._second = value; }
        }

        //インスタンスを生成する。
        public Tuple( )
        {
        }
    }
}

using System;

namespace DataStructure
{
    //不変のタプル(組)。
    public class ImmutabTuple<T1,T2>
    {
        //最初の要素。
        private T1 _first;
        public T1 First
        {
            get { return this._first; }
        }

        //2番目の要素。
        private T2 _second;
        public T2 Second
        {
            get { return this._second; }
        }

        //2つの要素を指定し、インスタンスを生成する。
        public ImmutabTuple( T1 first, T2 second )
        {
            this._first = first;
            this._second = second;
        }
    }
}

これで下準備OKです。次に、コンスセルオブジェクトも可変と不変を考えるのですが、長くなったので次回へ続く・・・
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