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ニュースを分析19回 - STAP細胞報道から考える知的財産権の在り方

 一連のSTAP細胞報道は、知的財産が利権にまみれ、日本はいまだに無理解と無思考であると改めて感じました。日本社会は知的財産について拙すぎます。これではこれからの国際社会を生き抜くことができません。そこで私の考えを書くことにしました。
 私は一応研究者であり、知的財産のビジネスにかかわっていたので知っていますが、日本はあまりにも杜撰です。知的財産法は、体裁を保つためだけにあり、実際は組織的暴力が横行する野蛮な無法地帯です。日本政府は特許戦略を何も考えていません。ただ、利権がそこにあるというだけの状態です。
 ここで考えなければならないのは、人類への貢献と企業及び研究者との結びつき方です。まずは人類貢献について考えます。
 人類貢献という観点から見ると、知的財産はできるだけ公開されている状態が望ましいです。しかも無料に近ければ近いほどいいです。多くの人が知り、多くの人が使えれば、それだけ技術が発展し、人類の進歩へとつながります。しかしながら、現実世界はお金がからんでくるので難しくなります。
 企業の立場から言うと、利益が出なければなりません。無料で公開するなんてことはまっぴらごめん。自社だけが儲かりたい。それが本音でしょう。そりゃそうです。研究開発に巨額のお金が動いている場合が多々あり、費用を回収し、新しい発明のための資金が必要となりますし、人件費などの諸費用も支払わなければなりません。そうなれば、現状の野蛮な利権主義も仕方がないと思う人がいても仕方がありません。しかしながら、研究者の視点から考えると、また違う発想が出てきます。
 私自身が研究者であったので、その気持ちはよくわかりますが、研究者が一番望むことは、一日中研究をしたいだけです。お金なんて興味がありません。誰かの役に立つ、それだけに興味があります。ただ、自分の肉体という名のハードウェアを持続するためにお金がいるというだけの話です。死んでも研究できるならば、喜んで死ぬでしょう。水道光熱費、家賃、書籍代、PC代・・・といったお金+α、成果の具合を測るパロメーターが欲しいというだけです。企業が求める金額よりも1桁か2桁すくない金額でOKです。そのお金さえあれば、だれが使おうともかまいません。また、人類貢献にも大いに興味があり、基本的にお金は仕方がなく、もうしわけ程度に考えているだけです。
 ただし、特許がらみになると、経営戦略と強欲な人が絡んできますので、本人がどうでもよくとも、企業がうるさく注文を付けてきます。それ故に、発明者本人の知的財産権の管理はおろそかになり、利権と悪意だけが残り、結果的に人類貢献とはかけ離れた現実になってしまいます。
 研究者としてはお金には興味はないものの、悪質な企業が知的財産を強奪するのは、いかがなものかと思いますし、研究が続けられないのは困ります。そして、人類貢献との兼ね合を気にしています。研究者はみんなが喜んでくれることを願って発明をしています。企業が独占すると、人類で共有できなくなります。かといって、善良な企業が健全な利益を求めるのは当たり前です。それらの事柄を考えると、物事を分離するのが賢明だと思います。
 日本社会は知的財産について何も考えていないので、渾然一体となっていますが、いくつかの論点に分けることができます。一、人類貢献、二、健全な企業の利益、三、研究者本人の生存権、四、犯罪企業への対処の4点です。
 一、人類貢献の観点から考えると、共用性が一番重要になってきます。そこから導き出される答えは、知的財産の基本的な部分は無料で公開です。それが最善策であり、それ以上の策はないと思います。
 二、企業の健全な利益という観点からは、適切な費用は回収できて、利益が出なければなりません。この条件から導き出される答えは、知的財産を利用した商用サービスおよび、商品については、自由に価格を設定してもよいという事にするのが最善だと思います。改めて考えると、商品及びサービスと知的財産とは別のものです。従って、知的財産から派生した商品及びサービスについて、所有権を認めればいいのです。健全な企業はこれで満足すると思います。
 三、研究者の生存権という観点からは、企業と比べると数桁低いお金しか必要ありません。それと、少しだけ名誉が欲しい(褒めてほしい)というだけです。感覚としては「これ凄いでしょう!面白いよね!」というだけです。研究者は研究ばかなので基本単純です。欲が強い人はよくに心を囚われて、思考の大部分がそちらに行くので発明をできません。それ故に発明者は無欲な人が多いです。加えて、正しく理解して、健全に利用してほしいので、商用サービス及び商品を作成する企業からの一定の料金を支払い、発明者の名前を明記する形にすればよいと思います。これは、現在と近いと勘違いする人も多いと思いますが、実際の日本社会は、組織が何をしてもよく、発明者はどのようにされてよいと見殺しにされているのが現状です。ですから自然と、墓の下に持っていくのが最善となっていますので、発明者の生存権の確保という、道徳的にいって当然のことをすればよいのです。一部の強欲な研究者を除いて、おおむね研究者の物的な欲は少ないので、社会がちょっとだけ注意を払ってあげればいいのです。
 四、悪質な企業への対策。日本社会は組織犯罪が横行しているのが現状です。おそらく「想定外」なのでしょう。この件に関して、私は政府に抗議したところ、「それを犯罪だとは思えない」との見解を頂きました。つまり、組織が何をしても犯罪だと考えていないのが日本の現実なのです。おそらく建前で知的財産法を作ってはいるものの、本音ではどうでもいいのでしょう。「人のものを強奪してはいけない」というのは、子供でも知っていることです。しかし、政治家はそれを知らないようですが、悪い人は必ずいます。従って、巨額の利権が発生する知的財産ついては、犯罪企業が出現するのを前提で、法律およびシステムを整備するのが至極当然だといえるでしょう。日本はいかなる問題が起こっても「想定外」で済ます、無思考な性善説が特徴ですが、犯罪を全ての物事を台無しにします。悪いことは裁く、そんな当たり前な事をするだけで、もっと人類は進歩します。それをしない手はないでしょう。
 以上の四点の論点からの結論をまとめると、日本の知的財産システムは、社会が発明者に対する生存権の保証をし、知的財産の内容については無料で公開する。そして、それを使用する企業は一定の料金を発明者に支払い、知的財産を活用した商用サービスおよび商品の財産権は企業が持つ。そして、必ず出現する犯罪企業を取り締まる体制を整え、どんどん重い刑罰を科していく。この四点セットでシステムを構築すれば、日本の発展及び人類の発展は間違いないでしょう。秒進日歩の世界ですから、いずれもっとよいアイデアが浮かぶと思いますが、今のところこれが最善だと私は考えています。なにはともあれ、今の時代は、知的財産権について戦略を持たなければならないというのは確かです。ゴシップで騒いで、個人を虐めて楽しむ。そんな野蛮で稚拙な行為をせず、大人になって、真面目に知的財産について考える世の中になってほしいと私は願っています。
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