ネタつつき223 - 国家システムの分析
システムのもっとも基礎となる要件は何でしょうか?それは、「国民の総意に基づき国民の生命や財産を守る」だと思います。しかしながら、現在の日本の国家システムはそうなっておりません。それどころか、日本に危害を加える危険なシステムであるといっても過言ではありません。そのことについて詳細に論じていきます。
より精密に議論するためには、国家システムを関数として扱わねばなりません。国家システムを関数fとします。引数は国民が消費するリソース(お金、時間、生命)です。戻り値は国民が得られるもの(経済効果、安全性など)です。この関数が満たすべき条件とは何かを考えると、国家システムが満たすべき要件がわかります。なお、システムのパラメーターと戻り値は関数です。
誰でも合意できる条件を提示すると、国家システムをf、必要なリソース(引数)をp、得られる利潤をrとすると・・・
p( ) < r( ) = p < f( p( ) ) ( )
国家システムが生み出す利益は、必要なリソース以上でなければならない。
この条件を満たすのが国家システムであるべきです。しかしながら、現実はそうなっていません。現状は一部の人々だけが利益を得る仕組みになっています。これでは封建社会とほぼ同じ状態です。忘れてならない事は、日本は民主主義国家だという事です。日本は建前上そうなっていますが、議会制民主主義を採用しており、そのセキュリティが零なので、議員を攻撃することにより容易にクラッキングできてしまいます。
つまり、民主主義の要件である「国民の意見」が、議員を通して一部の人の意見となっています。国民の数よりも議員の数の方が少ないわけですから、議員の都合により決定されている時点で民主主義とは言えません。かといって、議員を選ばないとコミュニケーションコストがかかります。これを防ぐ方法は、「国民が議員の権利を委譲して」任せるほかありませんが、日本人は無思考だったので、議員が国民の総意に背いた場合の対処について何も考えられていません。選挙で選べばいいといわれていますが、それは「受かりさえすれば任期の間何をしてもいい」という事を意味しており、非常に馬鹿げた事態だといえます。貴方のPCは、バグがあっても4年間放置しますか?4年間要らないサービスをお金を支払って受けますか?そうする人はいないでしょう。そういった観点から、日本の国家システムは、システムとさえ言えない酷い代物だといえます。
話が抽象的で分かりにくいと思いますので、近年の事例を挙げます。民主政権はマニフェストの逆を実行したといわれていますが、何時でも敗れるマニフェストを基に行われる選挙システムは妥当といえますか?号泣県議員は報酬に見合った仕事をしているのでしょうか?これら二つに共通していえることは、コストに見合ったリターンがない = p( ) > r( )という点です。
この馬鹿げた現状の理由は、特別な悪人がいたわけではありません。日本人はそう考えがちですが、「システムがそうなっているから」です。現状をわかりやすいように例えると、「泥棒に窃盗罪を作らせている」といえます。例えに品がありませんが、ゲーデルの不完全性定理により、本人に報酬や身分保証を作らせたら不完全なものができるという事です。本来は国民が考えるべきことを放棄しているのが問題なのです。
まだわかりにくいと思いますので、日常から考えてみましょう。皆様は商品やサービスを購入するとき、何も考えずに購入しますか?そういう人は稀で、普通の人は得られるメリットと支払うお金を天秤にかけます。その普通の考えが、日本の国家システムにありません。現状は要らないサービスを相手のいい値で買っているのと同じ状態です。
問題はこれだけではありません。そもそもシステムは、「より安くより高品質に進化」せねばなりません。しかしながら、日本の国家システムは、「より高くより低品質に進化」しています。税金は年々に上がり、受けられるサービスの質もどんどん下がっています。おまけに国家システムの場合、人命にかかわりますが、人命よりも一部の人の利権だけが優先されています。いかに異常なのかわかると思います。
ほかに論じるべきことはありますが、きりがないので纏めます。日本の国家システムの現状は、「PCを壊し続けるOS」だといえます。自然を破壊し、人命を無視し、国民の時間を奪い、外敵からの脅威が増加し続けています。おまけに、税金は上がる一方で、費用対効果がまるで考えられていません。これは日本人の無思考が生んだ至極当然の結果です。一刻も早く、真面目に国家システムについて考えましょう。