ネタつつき224 - 初心者から卒業する方法
情報技術者の専門家の視点でいうと、未熟とは自分で学習ができない人の事です。というのも、変化が速い情報技術において、自分で成長できるのが最低条件だからです。それ故に、誰かからに手取り足取り教えてもらわないとできない人は、未熟者だと考えています。
私が学生だった時の事を思い出してみると、先生に教えてもらわないと何もわからない状態でした。その時は、右も左もわからず、見るものすべてが新しくて、胸がときめきました。初心者というと悪いイメージを持っている人もいますが、初心者の時に感じた胸のときめきがなければ、この先成長し続けることはできません。実は、初めてが一番重要なのです。ですから、卒業する前に初心者の時の心を忘れないように注意してください。
初心者の時は楽しいので卒業するのは惜しいですが、人はいつか卒業しなくてはなりません。卒業する方法は簡単です。今まで書いた初心者の定義に満たない人になればいいのです。方法はいくつもありますが、共通していえることを書きます。
先ずは全体像を知ります。学校の勉強のようにしていては、時間がいくらあっても足りません。コツコツすることは良い事のように思えますが、私たちはもう学生ではありません。一つずつ細かく覚えるのではなく、一気に文法とライブラリを見ます。MSDNライブラリといった公式のマニュアルが便利ですが、初心者の時はわからないと思いますので、分厚い専門書を一度速読します。この時選ぶ専門書は、「網羅したもの」です。特化した専門書を読むと視野が狭くなりますので注意してください。
次に、専門書に書いてあるサンプルを全てプログラミングして、自分が理解している部分と理解していない部分を把握します。初心者の頃は、自分が知っている知識にこだわってしまいますが、自分が知らない事を把握するのは重要です。そうしないと、何時まで経っても成長できません。見かけ上成長しても、それはまやかしで、本当の意味の習得ができませんし、今後の成長も見込めません。
今度はもう一度全体像を速読してから、公式マニュアルと専門書を見ながら、自分でサンプルプログラムを考えてプログラミングしましょう。そうすれば、初心者を卒業できます。これはどんな知識の獲得にも言える事だと思います。
初心者の頃は、少しの分野の知識であっても山のように見えると思いますが、慣れてくると一気に習得できるようになるので安心してください。慣れると新しいプログラミング言語が出ても、ちょっと仕様書を速読すれば使えるようになります。速読になれれば、1時間に100ページ~200ページぐらいのスピードは余裕になるので、1日もあればだいぶ使えます。そして、1週間もあれば、余裕をもって実務で使えるようになります。ですから、初心者の状態を楽しみつつ、着実に卒業しましょう。そうすれば、きっと人生も楽しくなります。