ネタつつき7-結局そうなのね。未だに続く古き階級構造。
「IT業界の未来」から「10年泥の真意」まで、学生と経営者の最後の討論会
これを見て私が感じた事は、「やはりそうなんだ・・・」という諦めにも似た感覚です。 誤解が無いように先に申し上げて起きますが、私は誰が悪いという事は考えておりません。 この産業の問題は犯人探しをして済む問題ではありません。全員が被害者ともいえるでしょう。
前置きはこれぐらいにして本題に入ります。私が一番気になったのはこの部分です。
【天才肌が日本で活躍するのは難しいから引用】
(略)例えばエンタープライズ系の開発であれば、まずはコーディングをやって、徐々にプロジェクトマネージャなどへと移行していくという厳然としたキャリアパスが存在する。 (略)。だが一方で、特化型の人材が活躍できるようなパスは、日本では確かに少ない」と日本の現状を分析した。
天才肌?技術を極めようとするのは、プロとして当然の行為だと思うのですが・・・要するに日本は未だに古い体質を引きずっており、チューリング賞をとるような人はもとより、技術を極めようとする人は日本では住めないわけですね。しかも、固定された階級社会のようになっているように受け取れます。こんな状態で日本の情報産業は大丈夫なのでしょうか・・・
この記事を読んで連想したのはこのブログです。
業界人のにおい
IT業界のシュールな現実(1)
IT業界のシュールな現実(2)
IT業界のシュールな現実(3)
ジブリがうらやましい
SEとPG、どっちが頭がいい?(1)
SEとPG、どっちが頭がいい?(2)
反アウトソーシング
さらに・・・
【まずは下流でたくさんコーディングをから引用】
、「2と3に関しては、まずは下流工程で業務について勉強しつつ、コーディングをたくさんしてほしい。上流工程に行くのはそれから」と、
これって、上流工程は下流工程より「待遇が上」という事も指していますよね?となれば・・・
ネタつつき5-開発工程の分断化問題。最高の喜劇。
となりますよね?情報処理技術は、「若いうちにやっておけばいい」のような儀式は通用しません。プロとして常に鍛え続けなくてはプロでなくなります。例えば、ウォーターフォール開発しか知らない人が、いきなりアジャイル開発できますか?新規テクノロジーに対応できますか?
この業界が可笑しいと私は感じるのは、「実力を上げたら居場所が無くなる」という事実です。これでは、会社が一方では「仕事はより速くしろ」といいつつ、他方では「技術力がある人は要らない」といっているのと同じです。未だにシステム構築費は人月単価ですから、口悪く言えば「能力が適度に低い方が儲かる」という事だと思えてなりません。優秀な人は日本には居られず、適度に能力が低い人や奴隷商人と揶揄される人が旨みを得る。こんな馬鹿々しい事がまかり通るのは異常だと私は感じます。能力を上げてはならないプロって何なのでしょう・・・
こんな風に考える私こそがこの業界では逆に異常なのかもしれませんが、プロというからには高品質なものをより速くお客様に提供する事に尽力を尽くしたいものです。何故、技術力を高めようとしたら日本に居場所が無かったり、上流工程に一度入れば現場に戻れないのでしょうか・・・私は日本の情報産業全体が、商売として人として、基礎的かつ大切なものを見失っていると思えてなりません。